GMがブランド再編成 「ポンティアック」廃止へ

2009.04.28 自動車ニュース
「ポンティアック G8 GXP」
GMがブランド再編成 「ポンティアック」廃止へ

GMがブランド再編成 「ポンティアック」廃止へ

米ゼネラルモーターズ(以下GM)は2009年4月27日、デトロイトのGM本社で、今後の事業再編について記者会見を行った。そのなかで、ブランド戦略についても触れ、現在北米市場で8つあるブランドを4つに集約することを発表した。

「ソルスティス」。マツダ・ロードスターの対抗馬として生まれた、ポンティアックのオープンスポーツカーだ。
GMがブランド再編成 「ポンティアック」廃止へ

「ハマー」「サターン」「サーブ」は2009年中に売却する見通し。そのうち、「ハマー」については、現在複数企業と交渉中だという。「ポンティアック」は2010年末で廃止。残りの「シボレー」「キャデラック」「ビュイック」「GMC」に、企画、開発、マーケティング、広告などの経営資源を集中的に配分する。
同社のCEOであるフリッツ・ヘンダーソン氏は「非常に辛い決定だが、経営状態が非常事態である現在、改革の痛みを伴うのは当然だ」と語った。ブランド半減によって、2008年現在6246店あるGMディーラーは減少し、2010年までに3605店になる。

今回、廃止が確定した「ポンティアック」は、1926年に誕生した老舗ブランドだ。
GMのラインナップのなかでは、「先進、スポーティ、ファッショナブル」をイメージする“華やかな存在”だった。日本では1960年代〜1970年代に登場したマッスルカー、「ポンティアック・ファイアバード」が知られている。1980年代〜1990年代には米国で人気のNASCARレースにシボレーとそろって参戦し、ハイパフォーマンスブランド戦略「GXP」を展開した。

だが2000年以降になると、GMグループ全体が、スポーティ路線に傾くようになってしまった。たとえば、キャデラックは、独メルセデス・ベンツのAMGに対抗してハイパフォーマンスなグレード「Vシリーズ」を積極的に展開。また、「サターン」も独オペルに車両開発とデザインを委託した「ヨーロピアンスポーティ」を推し進めた。その結果、「ポンティアック」ブランドの立ち位置が不明瞭となってしまったといえる。

GMの今後についてヘンダーソンCEOは、「これからは、カスタマーフォーカス(お客様第一の企業姿勢)で、国際競争力のある企業にしていきたい」とコメント。
米連邦政府からの公的資金導入、UAW(全米自動車労組)との労使交渉など、GMは本格的な事業再編に向けて、2009年5月中に難しい局面を乗り越えなければならない。

(文=桃田健史(IPN)、写真=ゼネラルモーターズ)

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