中国市場にアピール! 海外メーカーが展示した気になるクルマたち【上海ショー09】

2009.04.25 自動車ニュース
「ブルーモーションテクノロジー」ブース。
中国市場にアピール! 輸入メーカーが展示した注目のクルマたち【上海ショー09】

【上海ショー09】中国市場にアピール! 海外メーカーが展示した気になるクルマたち

2009年4月20日、中国・上海市で開幕した上海モーターショー。海外メーカーの展示車の中から気になるモデルを紹介。森口将之のリポート。

「シトロエンCキャトル 3ボックス」
「シトロエンCキャトル 3ボックス」
「プジョー207セダン」
「プジョー207セダン」
「ボルボS80L」
「ボルボS80L」

■中国市場は3ボックス

中国の自動車メーカーは、独立系と合弁系に大別できる。
乗用車部門のベストセラーブランドであるフォルクスワーゲン(VW、中国名では「大衆」)は、上海汽車/第一汽車との合弁により、「上海大衆」「一汽大衆」を名乗っている。
VWの主役は、速報記事で写真を紹介した「パサート・ニュー・リンギュー(新領馭)」。欧州や日本で販売されているパサートとは別物で、同じVWグループのシュコダの最上級セダン「スパーブ」の旧型をベースとしている。その証拠に2803mmのホイールベースは同一だ。エンジンは1.8リッター直4ターボと2.8リッターV6が用意される。

このほかVWではCO2排出量を低減したパワートレイン「ブルーモーションテクノロジー」もコーナーを作って紹介。環境対策にも熱心なことをアピールした。日本にはディーゼルが輸入されていないので、ここでも差をつけられた格好だ。

ところで中国ではパサートに限らず、3ボックスボディの需要が大きい。そのためVWと同じ欧州系大衆車メーカー、東風シトロエン(雪鉄龍)は、「Cキャトル」(C4ハッチバック)の3ボックス版を新型として送り出し、東風プジョー(標致)は「207」や「307」のトランクつきを出展していた。
しかも207のボディは「206」の流用で、顔だけ最新型に仕立てたもの。ヨーロッパで最近発表された「206+」と共通である。

さらにセダンに話を限れば、後席部分を延ばしたロングボディの人気が高いのも特徴。ボルボ「S80L」は「S80」をベースに140mmホイールベースを延長した「加長版」で、生産はフォードの中国工場で行う。
一汽VWが手がけるアウディには、「A8L」だけでなく「A4L/A6L」もある。

「メルセデス・ベンツS400ハイブリッド」
「メルセデス・ベンツS400ハイブリッド」
BMW「X5M/X6M」
BMW「X5M/X6M」
「ロールス・ロイス200EX」
「ロールス・ロイス200EX」

■「ポルシェ・パナメーラ」だけじゃない

合弁生産ではない純粋な輸入車としては、「ポルシェ・パナメーラ」のワールドプレミアを先に紹介したが、今回の上海ショーではそれ以外に、ニューヨークショーでデビューした「メルセデス・ベンツSクラス」のマイナーチェンジ版と、BMW「X5M/X6M」も姿を見せた。
なかでもSクラスは、ハイブリッド仕様の市販型を世界初公開。中国市場を重視する姿勢を強調していた。

ポルシェよりさらに上、日本では1000万円以上のブランドについては、さすがにワールドプレミアはない。でも模倣の洗礼を受けた「ロールス・ロイス」はジュネーブショーで登場させたばかりの「200EX」を「ゴースト」と呼ぶことを発表するなど、ニュースがないわけではなかった。
数年後にはロールスの新型車が中国で発表、という時代がくるかもしれない。

ビュイックのコンセプトカー「ビジネス」(右)と新型「ラクロス(君越)」(左)。
ビュイックのコンセプトカー「ビジネス」(右)と新型「ラクロス(君越)」(左)。
中国初上陸の「日産GT-R」。
中国初上陸の「日産GT-R」。
コンセプトカー「マンティーデ」
コンセプトカー「マンティーデ」

■「GT-R」も注目あつめる

アメリカのビッグ3も参加していた。最近は経営危機の話題ばかりが報道されるGMは、ビュイックブランドで大型ハイブリッドミニバンのコンセプトカー「ビジネス」と、年初めのデトロイトショーで発表されたばかりの新型「ラクロス(君越)」が主役。
2.4リッター直4、3リッターV6のほか、2.4リッター+モーターのハイブリッドもあるラクロスは、米中共同開発車でもある。日本では姿を消して久しいビュイックだが、上海の街でもひんぱんに見かけるプレミアムブランドのひとつだ。

日本勢はどうだったか? 残念ながらワールドプレミアはなく、コンセプトカーも以前に他のショーで見たモデルばかりと、新鮮さはいまひとつだった。そんななか、報道陣の注目を集めていたのが、中国初上陸となる「日産GT-R」。
技術面だけでなく文化面でも現在の日本を象徴する自動車だけに、カワイイ系ファッションやJ-POPと同じクールな雰囲気を感じたのかもしれない。

個人的にうれしかったのは「スティーレベルトーネ」。昨年破産したと思っていたイタリアのベルトーネだが、廃業したのはカロッツェリア部門だけで、デザイン部門は生き残っていた。それを証明するように、上海に「コルベットZR1」ベースのコンセプトカー「マンティーデ」(カマキリの意)を出展。エッジの効いた造形がいかにもベルトーネらしいスポーツカーだった。

(文と写真=森口将之)

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