【スペック】全長×全幅×全高=4930×1890×1455mm/ホイールベース=2845mm/車重=2100kg/駆動方式=4WD/5リッターV10DOHC40バルブターボ(580ps/6250-6700rpm、66.3kgm/1500-6250rpm)/価格=1645.0万円(テスト車=1713.0万円)

アウディRS6(4WD/6AT)【ブリーフテスト】

アウディRS6(4WD/6AT) 2009.04.10 試乗記 ……1713.0万円
総合評価……★★★★★

A6のフェイスリフトとともにラインナップに加わったハイパフォーマンスセダン「RS6」。試乗したリポーターは、A6やS6と全く違う味付けに、驚きと歓びを隠せなかった。そのわけは……。

クルマ好きを驚喜させる

昨年、まずはアバントのみが導入されたアウディA6シリーズの最高峰たる「RS6」に、マイナーチェンジを機にセダンが新設定された。導入時にRS6アバントを乗り逃がしていた筆者は、今回初めてそのステアリングを握ったのだが、正直に言うと乗る前にはそれほど大きな期待を抱いていたわけではなかった。A6の走りは、日ごとに熟成が進み、とくに「2.8FSIクワトロ」が出たあたりではそれなりに満足いくものになっていたとはいえ、手放しで賞讃できるほどとは思っていなかったし、これまたマイナーチェンジで激変していたことを後で確認したが、S6にもあまり良い印象を抱いていなかったからだ。
しかし、期待は良いほうに裏切られた。このRS6、想像どおりおそろしく速いばかりでなく、その走りの質がきわめて高く、また密度がとにかく濃かったのだ。人間を置いてきぼりにしてクルマだけが速いわけではなく、その速さを自分の手で引き出していると感じさせる演出は巧みで、それゆえに飛ばしていても、あるいは街中などでゆっくり走らせていても、豊潤なドライビングプレジャーに浸ることができる。

A6を、よくぞここまで……と感嘆してしまったが、考えてみればアウディはいつだって大抵、上のグレードほど味が濃い。「技術による先進」を謳うブランドだけに、最先端の技術を投入するほどに、らしさが引き立つようである。
そうは言っても、A6があって、そのS-lineがあって、S6が用意されているのに、さらにその上にRS6をラインナップする必要性がどれほどあるのか。日本にいると、いまひとつピンとこないところだけれど、少なくとも速いクルマがあれば、それだけ確実に移動時間を短縮できるドイツでは、それにお金を払うユーザーはたくさんいるのだろう。今の時代、燃費というファクターは無視できないが、時間効率を考えれば存在意義は断固としてある。
しかもRS6は、たんにS6より速いだけでなく、しっかりと走りのキャラクターまで違えてきている。圧倒的な速さを誇るパワートレインと、重厚感に満ちた乗り味を備え、そのうえ、驚愕のパフォーマンスにたじろぐことなく思い切って踏み込んでいけば、その先にはなんともマニアックな操る歓びをも隠し持っていて、クルマ好きを驚喜させる。それが、このRS6というモデルなのだ。

 
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