「トヨタ・ウィッシュ」、2代目はマルチに進化

2009.04.02 自動車ニュース
新型「トヨタ・ウィッシュ」
「トヨタ・ウィッシュ」、2代目はマルチに進化

「トヨタ・ウィッシュ」、2代目はマルチに進化

トヨタ自動車は2009年4月2日、7人乗りのミニバン「ウィッシュ」をフルモデルチェンジし、同日に発売した。

7人乗り仕様車の内装。2列目は6:4、3列目は5:5の割合で倒すことができる。
「トヨタ・ウィッシュ」、2代目はマルチに進化

■初代以上に八方美人

2003年1月のデビューから6年、トヨタ・ウィッシュが初のフルモデルチェンジを迎えた。
2代目は、目つき顔つきこそ変わったものの、中身はズバリ、キープコンセプト。日本でジャストサイズであることを念頭に、ボディの大きさもほとんど据え置き。多様なライフスタイルに応えるべく、「ストレスフリーでスタイリッシュな、マルチプレーヤー」を目指したという。

基本は7人乗りながら、初代と同様、6人乗りのスポーティグレードも用意される。エンジンのラインナップも、従来どおり1.8リッターと2リッターの組み合わせで、グレードによってはFFに加えて4WDも選べる。

価格は184.0万円から248.0万円までで、月間目標販売台数は、初代(7000台)より少々控えめな6000台。ホンダの「ストリーム」に新ライバル「フリード」を加えた市場で、顧客争奪の第2ラウンドに挑む。

表情がガラリと変わり、まるで別人?のフロントまわり。
表情がガラリと変わり、まるで別人?のフロントまわり。 拡大
ガラスとピラーの黒が、途切れることなく車体を囲む。「日産ウイングロード」や「スバル・エクシーガ」にも見られた手法だ。
ガラスとピラーの黒が、途切れることなく車体を囲む。「日産ウイングロード」や「スバル・エクシーガ」にも見られた手法だ。 拡大

■イメチェンしても、ウィッシュのまんま

新型「ウィッシュ」のシルエットは、いままでと変わらないモノフォルム。Aピラーを80mm前に出し、Bピラーをブラックアウトしてガラス面をすっきりとつなげたことで、低さと伸びやかさはいっそう強調された。
パッチリとした縦目はすました感じの横目に。厚みのあるバンパーと相まって顔の印象を大きく変えた。リアコンビランプも縦型から横型に変更。イメージチェンジに拍車をかける。

ただし、実際の寸法はほとんど同じ。ベーシックグレードのFFモデルで全長×全幅×全高=4590×1695×1590mmという値は、顔のつくりが変わったことで全長が30mm伸びたに過ぎない。ホイールベースが2750mmで変わらないのは、同じプラットフォームを継続して使うからだ。

5ナンバーのボディは日本でのジャストサイズにこだわった結果だが、スポーティグレード(「1.8S」「2.0Z」)のみ若干幅が広くなり、3ナンバー枠に突入する。

運転席まわりの様子。シフトノブは操作しやすいドライバー側に配置。スポーティグレードのみパドルシフトが備わる。
運転席まわりの様子。シフトノブは操作しやすいドライバー側に配置。スポーティグレードのみパドルシフトが備わる。 拡大
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■車内にヒコーキ!?

室内空間も、1-2列目、1-3列目のシート間距離に変化なく、それぞれ950mm、1685mmのまま。しかし、見た目の変化はエクステリアよりむしろ大きい。
Aピラーを80mm前に出し補助ピラーを細くするなど、視界の確保に配慮しつつ、インストゥルメントパネルは個性的な2段構えに。各段、飛行機の翼をイメージしたという楕円形で構成される。計器に目を落とせば、アクセル開度を表示するエコドライブインジケーター。エコ意識高まる今日的な機能だ。

肝心のシートは7人乗りが2-3-2人のフォーメーションで、2列目をキャプテンシートとした6人乗り仕様が用意されるのも、変わらぬポイント。ベーシックグレードを除き、1、2列目シートには抗ダニアレルゲン加工、さらに花粉除去モード付きエアコンやプラズマクラスターを備えるなど、ファミリーの健康にも気遣いを見せる。
7人乗車時で144リッターから155リッターへと容積が増えた荷室は、ゴルフバッグを横向きに収納可能。6:4分割の2列目、5:5分割の3列目を倒せば、奥行き2mを超えるフラットフロアが使えるようになる。

2リッターの3ZR-FAEユニット。ミニバン「ノア/ヴォクシー」、セダン「プレミオ/アリオン」にも搭載されている。
2リッターの3ZR-FAEユニット。ミニバン「ノア/ヴォクシー」、セダン「プレミオ/アリオン」にも搭載されている。 拡大
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■走りも燃費もアップ

全方位で熟成を図ったマルチプレーヤーは、エンジンも一新した。吸排気のバルブタイミングコントロール「バルブマチック機構」を備える1.8リッター(144ps、17.9kgm)と2リッター(158ps、20.0kgm)のラインナップは、排気量こそ変わらぬものの、出力はそれぞれ12psと3psアップ、一方で燃費は0.8〜1.6km/リッターの向上をはたした。

先代モデルでATとCVTを使い分けたトランスミッションは、今回から全て7段マニュアルモード付きのCVTに。その内容がグレードごとに異なっており、1.8リッターのスポーティグレード「1.8S」には、アクセルオフ時でもエンジン回転数を高めに保つ「CVTスポーツモード」が、2リッターのスポーティグレード「2.0Z」には、それに加えて専用のTRC/EPS制御を行うダイナミックスポーツモードが備わる。
サスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラットで、リアがトーションビーム式。4WDモデルと「2.0Z」のリアは、ダブルウィッシュボーン式になる。

一方で、1列目のフロント&サイドエアバッグ、さらにカーテンエアバッグが全車標準、鞭打ちを軽減するアクティブヘッドレストも漏れなく完備。走りから安全まで、マルチなレベルアップを求めるユーザーの“願い”に対応する。

(webCG 関)

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