【スペック】LS600hL“エグゼクティブパッケージ(4人乗り)”:全長×全幅×全高=5210×1875×1475mm/ホイールベース=3090mm/車重=2380kg/駆動方式=4WD/5リッターV8DOHC32バルブ(394ps/6400rpm、53.0kgm/4000rpm)+交流同期電動機(224ps、30.6kgm)/燃費=11.6km/リッター(JC08モード)/価格=1550万円(テスト車=1589万9000円)

レクサスLS600hL“エグゼクティブパッケージ(4人乗り)”/LS460“Fスポーツ”【試乗記】

鍛え抜かれた「体幹」 2012.11.18 試乗記 レクサスLS600hL“エグゼクティブパッケージ(4人乗り)”(4WD/CVT)/LS460“Fスポーツ”(FR/8AT)
……1589万9000円/1169万5250円

“ビッグマイナーチェンジ”を受けた「レクサスLS」。視線はこわもてになった顔つきにいきがちだが、このクルマを読み解く鍵はその「体幹」、つまりボディー骨格の強化にある。

スポーティーというより上質と言いたい

やはり、失敗だったのではないか? 試乗会の席でエンジニア諸氏のいかにも誠実で熱意にあふれた説明を聞いているうちにむくむくとそんな気持ちが湧いてきた。
これまでが控えめすぎたと、あらためて明確に自己主張したい気持ちは理解できないこともないし、ブランドアイデンティティーの統一を図るために、すべてのモデルに共通の顔を与えるのはむしろ当然の手法である。私自身の好みではないが、この際私の趣味など関係ない。問題は、「スピンドルグリル」の導入で突然押し出しが強くなったデザイン面に目が向きすぎて、「レクサスLS」の主要構成部品のおよそ半分、都合3000点にも上る部品変更を伴う真摯(しんし)な改良の数々が見過ごされてしまうのではないか、ということである。最近存在感が薄いからグリルを変えただけでしょ、なんて軽く見られたのではまったく悔しい限りではないか。

新たに設定されたスポーティーグレード「Fスポーツ」は、メッシュタイプで立体感をさらに強調した専用グリルや専用LEDフォグランプ、専用アルミペダルにエンブレム等々で装われ、より一層のこわもて仕立てだが、いささかやんちゃな雰囲気のその外観とは裏腹に、走りだすと少しもスパルタンな素ぶりは見せず、実に気持ちがいい。
ボディーの動きがピリッと締まっており、従来型の弱点だったフロアのブルブル感もほとんど感じ取れない。ステアリング操作に対する反応も正確で、予想した通りに向きを変えてくれる。要するに、レクサスらしい上質さと洗練度は、ダイナミックなクオリティーも含めて明らかに向上しているのだ。そう考えると、Fスポーツというグレードを別建てしてことさらにスポーツ性を強調する必要はないのかもしれない。これをスタンダードモデルとして設定しても何の不都合もないのではないだろうか。

次世代のレクサスデザインを象徴する「スピンドルグリル」を採用。
次世代のレクサスデザインを象徴する「スピンドルグリル」を採用。
インテリアではインパネを水平基調の構成へ改め、中央に12.3インチのワイドディスプレイを置いている。
インテリアではインパネを水平基調の構成へ改め、中央に12.3インチのワイドディスプレイを置いている。
レクサスでおなじみの、画面操作用「リモートタッチ」を採用。操作系をセンターコンソール部にまとめた。
レクサスでおなじみの、画面操作用「リモートタッチ」を採用。操作系をセンターコンソール部にまとめた。

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