ヨコハマの最新スポーツタイヤ「アドバン・ネオバAD08」を試す

2009.02.09 自動車ニュース

ヨコハマの最新スポーツタイヤ「アドバン・ネオバAD08」を試す

横浜ゴムが2008年11月4日に発表した「アドバン・ネオバAD08」。「アドバン最強のストリートタイヤ」と謳われるこのニューモデルを筑波サーキットに持ち込み、従来型と比較テストを行った。

■独創的トレッドパターンに隠された秘密

スポーツドライビングを楽しむ人から高い支持を得ているストリートタイヤといえば、ヨコハマのアドバン・ネオバ(ADVAN NEOVA)だ。この人気のスポーツタイヤが6年ぶりにモデルチェンジし、「アドバン・ネオバAD08」に進化した。「アドバン最強のストリートタイヤ」を目指したAD08は、従来モデルのAD07が誇る優れたドライ/ウェット性能をさらに高めるとともに、温度によるグリップの変化を抑え、耐摩耗性能を向上させたのが特徴だという。

これを実現するため、AD08にはさまざまな新技術が投入された。それが端的に現れているのが、独創的なトレッドパターンだろう。もともとネオバといえば、初代のネオバAD05/06の時代から、ひと目でそれとわかるデザインが特徴。最新モデルAD08もまた、ほかと明らかに違う“顔”を持っている。左右対称・方向性のパターンは、中央の一本を除くすべての溝が大胆な曲線で描かれていて、さらによく見ると、両サイドのブロックがそれぞれ切れ目のないひとつのブロックでできているのがわかるだろう。曲線の溝は、排水性の向上を狙うと同時に、耐摩耗性にも貢献し、また、両サイドの単一ブロックは、グリップ力を高めるとともに、ブロック剛性のアップに寄与するというのだ。

さらに見えない部分では、従来の「MSコンパウンド」をさらに進化させた「MSコンパウンド2」を採用。これは、WTCC(世界ツーリングカー選手権)のコントロールタイヤを提供するヨコハマがその経験を活かし、「レース序盤からゴールまで、温度によってグリップ力が変化しにくい」コンパウンドとして開発したものだ。その他、サイドウォールの強化や接地面の最適化といった改良によって、筑波サーキットに「ランサーエボリューションX」を持ち込んだときのラップタイムは、AD07の1分7秒978に対して、AD08では0.711秒速い1分7秒267をマーク。またメーカー提供のデータによれば、ウェット時の制動距離や旋回性能などにも改善が見られている。

■実感できる性能

そんな著しい進化を遂げた(はずの)AD08を試すにはサーキットしかない! ということで、プレス向け試乗会が筑波サーキットで開かれた。当日は、午前中はあいにくのウェットコンディションだったが、私が参加した午後には雨も上がり、コースコンディションもほぼ回復。さっそくテストに臨む。

テストでは、一台の車両を使ってネオバAD07とAD08を乗り比べることができた。私に割り当てられたのは黒のランエボX。まずはAD07を履いてコースを4周した。その人気が頷けるだけの高いグリップ力とコントロール性能を誇っている。「これで十分じゃないの?」というのが私の正直な感想だ。ピットインのあと、“私の”黒いランエボXにネオバAD08が装着される。車両による性能のバラツキを抑えるため、同じクルマを使うのだ。

再び筑波のコースに戻ると、ネオバAD08はあきらかに旧モデルの上をいっていた。止まる〜曲がる〜加速するの全プロセスで、グリップの向上が実感できたのである。コーナーのアプローチでフルブレーキをかけると、立ち上がる減速Gはさらに頼もしくなっていて、旋回のスピードもあきらかに高い。そして、アクセルペダルを踏み込んでいけば、十分なトラクションを武器にぐいぐいと加速していくのだ。
つまり、加速・減速の縦グリップ、コーナリングのための横グリップが、ともにワンランクアップを果たしているのだ。それでいて、唐突な動きを見せないのはAD07譲りで、AD08は安心して飛ばせる性能の持ち主だった。

感心したのは、ランエボXの試乗後に行ったタイムアタックのときのこと。ロードスターのレース仕様車にアドバンAD08を装着し、1台あたり4組、4ラップずつの走行でラップタイムを計測したのだが、順番がうしろの組でも、目立ってタイムが落ち込むようなことがない。これは“熱ダレ”の少なさを物語っている。
さらに走行を終えたタイヤを見ると、ブロックの端だけがささくれ立つようなことがなく、トレッド面全体が比較的均一に摩耗している印象を受けた。これは接地圧分布が均一に近いということであり、つまり、タイヤの性能をフルに使っていることの表れである。同時にこの均一な摩耗は、ロングライフにも一役かっていることは間違いない。サーキット専用タイヤではないストリートタイヤゆえ、ライフは重要だし、ユーザーの懐にもありがたい性能である。

ということで、スポーツドライブ派の支持がますます高まりそうなネオバのニューモデルAD08。久しぶりの筑波ということで、練習不足を痛感しながらも、走る楽しさが蘇ってきた私としては、手頃なスポーツカーとこのタイヤを手に入れて、筑波通いをまた始めたいなぁと思うのである。

(文=生方聡/写真=横浜ゴム)

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