最先端のハイテクと職人魂の融合! 〜「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」開催

2009.01.30 自動車ニュース
トレードショーとあって来場者の大半は「オン・ビジネス」の人々。
最先端のハイテクと職人魂の融合! 〜「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」開催

最先端のハイテクと職人魂の融合! 〜「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」開催

2009年1月28日(水)〜30日(金)、東京有明のビッグサイトで「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」が開催される。

「日立ソフトウェアエンジニアリング」のブースに展示されていた、平面と同時に3D画像でルートが表示されるカーナビ。将来的にはこうなるのかも。
「日立ソフトウェアエンジニアリング」のブースに展示されていた、平面と同時に3D画像でルートが表示されるカーナビ。将来的にはこうなるのかも。
この展示に装着されているオルタネーター、エアコンコンプレッサー、ウォーターポンプなどのプーリーはすべてフェノール樹脂製。金属製と比べ軽量で耐熱・耐久性も問題なく、リサイクル性の高さを誇るという。「住友ベークライト」のブースにて。
この展示に装着されているオルタネーター、エアコンコンプレッサー、ウォーターポンプなどのプーリーはすべてフェノール樹脂製。金属製と比べ軽量で耐熱・耐久性も問題なく、リサイクル性の高さを誇るという。「住友ベークライト」のブースにて。

■いまを駆ける技術が集結

いまや自動車とは切っても切れない関係にある電子デバイス。自動車製造におけるその比重は年々高まっており、2015年には1台のクルマの製造コストに占める電子部品の割合が40%まで高まると予測されているという。

「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」は、その名のとおり自動車の電子技術関連の企業・団体が一堂に会した展示会。電子デバイスが自動車製造に不可欠な存在となってから日が浅くないにもかかわらず、今回が初回というのは意外な気がしないでもない。

……と思いつつ会場を訪れてみれば、「第38回インターネプコン・ジャパン」、「第26回エレクトロ・ジャパン」、「第10回半導体パッケージング技術展」など、すでに実績のある技術展示会との同時開催だった。想像するに「第1回国際カーエレクトロニクス技術展」は、こうした既存の展示会から自動車関連の出展者のみを集めて再構成したものなのかもしれない。

出展は220社。出展内容により「自動車部品・車載システム」、「電子部品・デバイス」、「組込みシステム技術」、「テスティング 試験・解析・検査 」、「製造装置/技術」、「電子材料」のゾーンに分けられ展示されていたが、各出展社がなんともマニアックというか、専門的というか。

自動車および自動車部品メーカーからの「カーエレクトロニクス技術を一堂に見ることができる場がほしい」といった声や、自動車向け技術を持つ企業からの「自社技術を効率的に自動車・自動車部品メーカーに売り込みたい」といった要望から開催された専門技術の展示会だから当然といえばそれまでなのだが、出展リストのなかに自動車メーカーはなく、我々が名を知るような部品メーカーもほとんどない。

会場内でリポーターが名を知るほとんど唯一のサプライヤーだった、燃料供給機器で名高いホンダ系部品メーカー「ケーヒン」のブース。これは「FCXクラリティ」の燃料供給システムのディスプレイ。
会場内でリポーターが名を知るほとんど唯一のサプライヤーだった、燃料供給機器で名高いホンダ系部品メーカー「ケーヒン」のブース。これは「FCXクラリティ」の燃料供給システムのディスプレイ。
「電気自動車展示コーナー」に4台だけ展示されていたコンプリートカーのうちの1台。1980年代にちょっとしたブームとなった「原付ミニカー」の時代からこの種のクルマを作り続けている富山県の「タケオカ自動車工芸」によるプラグインEVのプロトタイプ。鉛バッテリー使用で最高速度は60km/h、航続距離は50km。100万円以下で発売予定とのこと。
「電気自動車展示コーナー」に4台だけ展示されていたコンプリートカーのうちの1台。1980年代にちょっとしたブームとなった「原付ミニカー」の時代からこの種のクルマを作り続けている富山県の「タケオカ自動車工芸」によるプラグインEVのプロトタイプ。鉛バッテリー使用で最高速度は60km/h、航続距離は50km。100万円以下で発売予定とのこと。

■魂がこもるプロの展示

だが出展物を見れば、自動車部品あり、自動車部品を構成する素材あり。それらを眺めていると、自動車が幾千ものサプライヤーの集大成であること、自動車産業が総合産業といわれるゆえんが、おぼろげながら見えてくる。同時に飾り気のないディスプレイや、相手が素人とは知らずにいきなり専門用語を使って説明してくれる真面目そうな説明員の態度からは、各出展者の「ものづくり」に対する真摯な態度が伝わってきた。

総じて「プロフェッショナルによる、プロフェッショナルのための」展示会であり、ごく一般的なクルマ好きにはちょっとハードルが高いかもしれない。それでも先端技術を垣間見ることで、知的好奇心を刺激される可能性は十分にあると思う。いっぽうでは会場内に漂う技術をカタチにする職人魂のようなものから、「ものづくり」の大切さも再認識することだろう。
そうそう、あなたがもし、以前『CAR GRAPHIC』に連載されていた『クルマはかくして作られる』(福野礼一郎 著)のファンだったら、おそらく楽しめるに違いない。

(文と写真=田沼 哲)

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