【スペック】全長×全幅×全高=4800×1800×1545mm/ホイールベース=2830mm/車重=1630kg/駆動方式=FF/2.4リッター直4DOHC16バルブ(206ps/7000rpm、23.7kgm/4300rpm)/価格=289万円(テスト車=350万9500円)

ホンダ・オデッセイ アブソルート(FF/5AT)【ブリーフテスト】

ホンダ・オデッセイ アブソルート(FF/5AT) 2009.01.19 試乗記 ……350万9500円
総合評価……★★★★★
第一印象では大きな変化はみられないが、中身は格段に進化した新型「オデッセイ」。スポーティモデルでその走り、使い勝手を試す。

細かな工夫で大きく変わった

新しい乗用車の姿として、セダンからミニバンへの主力の座の転換をもたらした「ホンダ・オデッセイ」も、新型で4世代目。低床低重心を謳い、タワーパーキングへも入庫可能なローフォルムで登場した先代のプラットフォームを引き続き用いるせいでもあるが、そのコンセプト自体もほぼ継承されているのを見ると、そろそろオデッセイというモデル自身、その立ち位置がしかと定まったということだろうか。

ハッキリ言って、そのコンセプトやデザインに新鮮味はあまりない。先代オーナーに「すぐに買い替えなきゃ」と思わせたり、オーナー以外の人に「今度のは良いかも」と感じさせるオーラが薄いのは事実だ。実際に乗るまでは、筆者自身も大して変わり映えしないだろうと思っていたのだが、その先入観は良い意味で裏切られた。
磨きのかった走りもそうだが、それ以上に感心させられたのが室内の居心地が格段に良くなっていることだ。先代は全高を下げたことで機動性とハンドリングを向上させるのと引き換えに、この手のミニバン、ホンダ的にはピープルムーバーにとって何より大事なはずの室内環境を犠牲にしてしまっていた。特に2列目など、ステーションワゴンの後席に乗っているようでミニバンならではの楽しさがまったく感じられなかったし、3列目も味わえるのは閉塞感だけだったと言っても過言ではない。

ところが新型は、2列目左右席の着座位置を中央に寄せたのをはじめ、細かな工夫を積み重ねることで、それらを改善。2列目でも3列目でも、ミニバンらしい開放感や寛ぎが得られるようになった。また前席も、フロントピラーのスリム化やサンバイザーの薄肉化、薄型ワイパーブレードの採用などによって、視界がすっきりクリアに。これらの効果で、どこに座っていてもクルマでの移動を楽しめるよう変身を遂げたのである。

走りは気持ち良く、機動性もあり、見映えもボックス型ミニバンに比べれば格段に生活臭は薄く、それでいて室内は快適。7人乗っても全員が満足できるに違いないオデッセイは、まさしく今の時代の乗用車の新しい姿を体現している。
惜しいのは、その中身の良さをアピールしきれていないスタイリングである。セールスは現在、目標値に届いていないというから何とももったいない話。実際に乗ってみれば非常に良くできたクルマなのに、その気にさせてくれないのだ。


ホンダ・オデッセイ アブソルート(FF/5AT)【ブリーフテスト】の画像
タイヤはベース車より2インチ大きい18インチとなる。
タイヤはベース車より2インチ大きい18インチとなる。

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