【スペック】全長×全幅×全高=4347×1801×1306mm/ホイールベース=2415mm/車重=1360kg/駆動方式=MR/3.4リッター水平対向6DOHC24バルブ(320ps/7200rpm、37.7kgm/4750rpm)(欧州仕様車)

ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)【海外試乗記】

進化の度合いは911以上 2008.12.15 試乗記 ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)

ポルシェのミドシップスポーツ「ケイマン」シリーズがマイナーチェンジされた。「911」シリーズと同様、新エンジン搭載とPDKの採用をしたことで、どのような変化をもたらしたのか?

新エンジンの秘密

ポルシェの動きが急だ。「911」シリーズが新型へ移行したかと思ったら、今度は「ケイマン」そして「ボクスター」がフェイスリフトを行った。目玉は911シリーズと同様、新エンジンの搭載と、デュアルクラッチトランスミッション「PDK」の採用である。今回、スペイン・ヘレス近郊でステアリングホイールを握るチャンスに恵まれたのは、そのうちの新しいケイマンSだ。

精悍さを増したエクステリアのモチーフは、眼光鋭いヘッドライトに象徴されるように、同じミドエンジン・スポーツであるカレラGTだったようである。その他の変更点は、前後レンズ類や前後バンパーなど、まさにフェイスリフトの定番メニュー。新型911同様、LEDも効果的に用いられている。デビュー3年で、意匠をこんなに変えなくてもいいのにとは思うが、特にバンパーまわりのデザインなど、ボクスターとの違いがこれまで以上に明確になったことは悪くない。

新しいエンジンは911シリーズに先に採用された完全新設計のブロックを用いたもの。ケイマンSは排気量を従来同様の3.4リッターとしたまま新たに直噴化され、ケイマンはポート噴射のまま排気量が2.7から2.9リッターに拡大された。一方は排気量を変えずに直噴化、もう一方は直噴化せずに排気量アップって一体どうして? と思うところだが、カギはこの2つのエンジンともストロークが77.5mmで一緒という点。つまり「ケイマン」に関しては、排気量を2.7リッターに留めるためにクランクを別設計して直噴化するより、「ケイマンS」とクランクを共用し、排気量拡大分の余裕をエミッションと燃費にまわすほうが、コストが抑えられるということなのだろう。ポルシェ側は絶対に「コスト」という言葉を使わないが、おそらく理由はそんなところだ。


ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)【海外試乗記】の画像
形式こそ従来と同じ水平対向6気筒ながら、エンジンは完全新設計。より軽く、重心低く、部品点数も少なくなっている。
形式こそ従来と同じ水平対向6気筒ながら、エンジンは完全新設計。より軽く、重心低く、部品点数も少なくなっている。

ポルシェ・ケイマンS(MR/7AT)【海外試乗記】の画像
関連記事
  • ポルシェ911 GT3(RR/7AT)/911 GT3(RR/6MT)【試乗記】 2017.5.22 試乗記 ピュアなレーシングカーである「ポルシェ911 GT3カップ」譲りの4リッター水平対向6気筒エンジンを得て、一段とサーキットに近い成り立ちとなった新型「911 GT3」。その実力を南スペインで試した。
  • 第501回:あなたの愛車も文化遺産に!?
    ドイツでヒストリックカーに“モテ期”到来!
    2017.5.12 マッキナ あらモーダ! 「ポルシェ911カレラ2.7RS」が1億円!? ヒストリックカーの価格が高騰するドイツでは、良質な旧車を文化遺産として保護するためのシステムも存在する。今週は、そんな“Hナンバー”に関する話題をお届けしよう。
  • レクサスLC500“Lパッケージ”/LC500h“Lパッケージ”【試乗記】 2017.5.4 試乗記 “製品化を前提としない”はずだったコンセプトカーの発表から5年。ほとんどそのままの姿で登場し、世間を驚かせた「レクサスLC」がいよいよ日本の公道を走る。新開発のFRプラットフォームや10段AT、マルチステージハイブリッドなどの技術を満載した、新世代のラグジュアリークーペの出来栄えは?
  • フェラーリGTC4ルッソ(4WD/7AT)【試乗記】 2017.5.8 試乗記 ユニークなシューティングブレークボディーをまとう「フェラーリGTC4ルッソ」に試乗。6.3リッターV12エンジンが発する咆哮(ほうこう)に浴すれば、この異形のフェラーリが、正統派の系譜にあることがすぐに理解できるだろう。
  • ランボルギーニ・ウラカンRWDスパイダー(MR/7AT)【試乗記】 2017.4.27 試乗記 「ランボルギーニ・ウラカン スパイダー」の後輪駆動モデル「ウラカンRWDスパイダー」に試乗した。前輪の駆動機構を捨てたことによって生まれた軽快感を、風とたわむれながら味わうこと。それこそが、このクルマの醍醐味(だいごみ)と言えそうだ。
  • アバルト595コンペティツィオーネ(FF/5AT)【試乗記】 2017.4.26 試乗記 マイナーチェンジでデザインや装備が改められた、ホットハッチ「アバルト595コンペティツィオーネ」に試乗。「スポーツ性能を限界まで高めた」とうたわれる走りの質を、ワインディングロードで確かめた。
  • ポルシェ718ケイマン(MR/6MT)【試乗記】 2016.12.19 試乗記 新開発の2リッター4気筒ターボエンジンを搭載する、ポルシェのスポーツカー「718ケイマン」。ワインディングロードや高速道路を走らせてみると、これまでの6気筒モデルとは違った走りのよさが見えてきた。
  • ケータハム・セブン スプリント(FR/5MT)【試乗記】 2017.5.1 試乗記 「ロータス・セブン」の魅力を今日に伝える「ケータハム・セブン」に、“オリジナル・セブン”の誕生60周年を祝う限定モデル「セブン スプリント」が登場。クラシカルなデザインとプリミティブな走りがかなえる唯一無二の魅力に触れた。
  • BMW、「M3」と「M4」をマイナーチェンジ 2017.5.9 自動車ニュース BMWジャパンは2017年5月9日、「M3」と「M4」のマイナーチェンジモデルを発表し、同日発売した。また今回の一部改良に合わせて、走行性能を高めた仕様「M3コンペティション」と「M4コンペティション」を追加設定した。
  • ポルシェ・カイエンGTS(4WD/8AT)【試乗記】 2017.5.16 試乗記 発表から7年、その後のマイナーチェンジからもはや2年半が経過した2代目「ポルシェ・カイエン」。もはや円熟の域に達した感のある同車は今、われわれにどんな走りを見せてくれるのだろうか。スポーティーな「GTS」グレードのステアリングを握った。
ホームへ戻る