カフェマスターのヒトリゴト第6回:夢の実現

2008.10.08 エッセイ

カフェマスターのヒトリゴト第6回:夢の実現


カフェマスターのヒトリゴト第6回:夢の実現

啓太くんの夢

静岡県静岡市にある静岡県立こども病院に入院している12歳の手塚啓太くんは、急性リンパ性白血病と闘っています。
そんな彼は「F1に乗りたい」という夢を持っていました。一度は、危篤状態に陥った啓太くんは、頑張って難病と闘っています。

そんな啓太くんの夢をかなえようと動いたのは、メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン(以下MAWJ)です。
MAWJに啓太くんの夢が伝えられたのは2008年9月15日。そして翌16日、MWAJの事務局は加藤哲也NAVI編集長に相談しました。

加藤さんはすぐさまホンダに掛け合ってくれました。連絡が取れたのはその日の夜7時を過ぎてからでしたが、ホンダからの回答は、「急ぎましょう、明日ではどうですか?」と。
MAWJのスタッフは耳を疑いました。
そして、驚くことに翌17日の午後、ホンダのF1マシン「RA108」が啓太くんのいる静岡県立こども病院に現れたのです。

本物のF1マシン

F1マシンが啓太くんのところにやってくる!
それは凄いことです。ご家族も周りの人にとってもドキドキする出来事です。
興奮を隠せない啓太くんは、「何時にくる? 何時にくるの?」とご両親に何度も聞いていました。

そして午後2時30分、ホンダの担当者村瀬さんと明石さんが病院に到着。村瀬さんは海外出張の帰りに直接病院に寄られたそうです。
村瀬さんから、HondaF1チームの現役ドライバー、ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロ両選手のサイン入りパネルがご両親に渡され、啓太くんは大喜び。さらに、『KEITA』のネーム入りレーシングウェアとヘルメットがプレゼントされました。
そして、いよいよF1マシンが啓太くんの目の前に現れたのです。

ここのところ体調が悪く、自分の力では動けなくなっていた啓太くんは、移動ベットの上で「スゴイ!」を連発。初めて見るF1マシンに触れて「このスイッチはなに?」と聞いたり、クルマのまわりを何周もしてじっくり観察していました。

新しい夢

と、この話は病院で立ち会ったMAWJのスタッフ談。実は17日の朝、僕は東京・青山のホンダ本社でMAWJ湘南チャリティーライドの打ち合わせをしていたのです。たまたま隣の会議室で啓太くんの夢のための打ち合わせをしていた明石さんにあいさつし、無事願いがかなうことを祈りながら、静岡へ向かう明石さんを見送りました。

そして私が箱根の自宅に戻ったのは日付が変わったころ。待っていたカミさんは「ねぇ、凄いんだよ。F1マシンに乗りたいって(難病の)こどもの夢がかなったんだって」と僕に話してくれました。テレビやインターネットのニュースでも報じられたようです。それを聞いた私はとても幸せな気持ちになり、協力頂いた方への感謝の気持ちでいっぱいになりました。

念願のF1マシンを見た啓太くんの次なる夢は
「ウェアを着てF1に乗る!」
だそうです!

(文=外舘ミツオ)

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『NAVI』編集部

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毎月26日発売のカーライフマガジン『NAVI』。日夜取材に追われる編集部員は、加藤編集長はじめツワモノぞろい。どこがツワモノかって?……このコーナーを読めばわかります。