8人乗れる! 「ホンダ・フリード」デビュー

2008.05.29 自動車ニュース
「ホンダ・フリード」
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)

8人乗れる! 「ホンダ・フリード」デビュー

本田技研工業は、新型のコンパクトミニバン「フリード」を2008年5月29日に発表。翌5月30日から販売を開始する。

7人乗り仕様車のインテリア(カットモデル)。モビリオと同じ定員ながら2列目をキャプテンシート化、3列目までウォークスルーが可能になった。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)

■選べる5、7、8人乗り

ホンダが新規投入する「フリード」はズバリ、2001年12月にデビューしたコンパクトミニバン「モビリオ」の後継となるクルマ。6年半ぶりのモデルチェンジともいえる。

全長4mほどのコンパクトボディに両側スライドドア、1.5リッターの経済的エンジン、広い室内……などなど、モビリオの文法を守りつつ、見た目一新。名前も変わった。

最多乗員数は、1人増えて8人になった――のもトピックだが、5人、7人、8人乗り用と、予め座席数を分けたのが「モビリオ」との大きな違いだ。多用なシートアレンジ機能を盛り込む開発手法を捨て、各々の生活にあったインテリアタイプをユーザー側に選んでもらうことにした。
要は割り切り。翻って、より幅広いユーザーの囲い込みを狙う。

価格は、163万8000円(FF/5人乗り)から225万7500円(FF/7人乗り)まで。月間の目標販売台数は、4000台となっている。

三角(運転席)と四角(居住スペース)を組み合わせたというフォルム。両側スライドドアはモビリオから受け継いだ。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)

■ストリームより広い!?

ヨーロッパの路面電車をモチーフにしたユニークな先代モデル「モビリオ」の面影はどこへやら? の、2代目=フリード。エクステリアは、直線基調のものから丸みを帯びたデザインに。比較的オーソドックスなミニバンスタイルでまとめられた。

「見た目手ごろな4畳半、中に入れば8畳間!」なパッケージングを実現すべく、小さな「フィット」のエンジンルームをそっくり持ってきて、全体をコンパクト化。広めの居住スペースと組み合わせた。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4215×1695×1715mm。モビリオ(Aタイプ)と比べると、145mm長く、10mm幅広く、25mm低い。ホイールベースは2740mmで変わらないが、肝心の室内長は2435mmから2625mmへと190mmも延長。兄貴分「ストリーム」のそれ(2605mm)すら上まわった。

インテリアの開発テーマは「オープンカフェ」。広々感と視界のよさがアピールポイントだ。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)
旧「モビリオ・スパイク」に相当する5人乗り仕様、「FLEX」の荷室。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)

■目指したのは「使えるミニバン」

「新技術はさほど多くない……」と開発陣も謙遜するフリードは、広くなった室内およびパッケージングを最大の武器とする。

3列目を3人がけとすることで、「2+3+2」の7人乗りから、「2+3+3」の8人乗りへと定員をアップ。後ろに行くほど視点が高くなるようシート相互のヒップポイントを変えるなど、(特に3列目の)居住性には気が配られた。

そのうえで、3列目を取り去った5人乗り仕様と、「2+2+3」の7人乗り仕様もラインナップした。前者は荷物の積載性、後者はウォークスルーの利便性がポイントだ。百花繚乱のニッポンミニバン市場において、あえてシートをアレンジすることなく“使える”クルマを目指したという。

基本のユーティリティにも抜かりはなく、50:50分割の3列目はワンタッチで跳ね上げ可能。2列目までフラットにした最大の荷室容量は、7人乗りが900リッター、8人乗りは1157リッター、5人乗りでは1257リッターに達する。
間口の広さ(縦1120×横1160mm)と敷居の低さ(地上から480mm)もアピールポイント。乗降性についても同様で、390mmと低めのスライドドアステップ、ヒンジを前傾させ上部が大きく開くようにしたフロントドアもウリである。

排気系のレイアウトにより、出力はドナーのフィットより2psと0.1kgmだけ劣る。が、モビリオに比べれば大幅なパワーアップとなった。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)
いまやホンダ車おなじみのスカイルーフは1125×770mm。電動サンシェードの格納スペースが3列目頭上となる関係で、5人乗り仕様車のみのオプションとなった。
モビリオ改め「ホンダ・フリード」、デビュー(仮題)
 
8人乗れる! 「ホンダ・フリード」デビュー

■フィットの心臓が肝

自慢の居住空間をひっぱるパワーユニットは、1.5リッター1種類のみ。取りまわしを優先してボディを小さくすべく、鼻先にはコンパクトカー「フィットRS」の心臓がエンジンルームごとそっくり移植された。
結果、出力は(モビリオ時代の)90ps/5500rpm、13.4kgm/2700rpmから118ps/6600rpm、14.7kgm/4800rpmへと大幅アップ。「しっかり乗せて積むたびパワー不足を痛感する」という不満の声にも対応した。

トランスミッションは、FFはCVT、4WDは5段ATがそれぞれ組み合わされる。フィットRSに備わるパドルシフトは、フリードの(あまりスポーティではない?)キャラクターを考え、採用されない。
足まわりは、フロントがマクファーソンストラット式でリアはトーションビーム式。モビリオと同様のメカニズムながら、各ディメンションを見直し、ワンランク上の乗り心地を目指したという。

(webCG 関)

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