【スペック】全長×全幅×全高=4630×1800×1535mm/ホイールベース=2800mm/車重=1719kg/駆動方式=FR/3.5リッターV6DOHC24バルブ(297ps/6800rpm、35.0kgm/4800rpm)/価格=504万円(テスト車=544万9500円/プレミアムパッケージ=30万9750円/ウッドトリム=6万8250円/プロテクター&スプラッシュガード=3万1500円)

インフィニティEX35(FR/5AT)【試乗記】

SUV版スカイライン!? 2008.05.28 試乗記 インフィニティEX35(FR/5AT)
……544万9500円

日本で製造される日本車でありながら、国内で正規に販売されていない車種がある。「インフィニティEX35」もその1台だ。

左ハンドルのニホン車

逆輸入車というのをご存知だろうか。日本で造られたクルマが国外に輸出され、一旦は海を渡って異国に着いて、再度また日本へ輸入されたクルマのことを言うのだが、なぜそんな余計な手間をかけるかというと、日本では売られていないクルマだからだ。この「インフィニティ EX35」もまさにその逆輸入車にあたる。

このクルマは、日産自動車の栃木工場で造られたれっきとした国産車である。そして一度北米の土を踏んだ後に日本へ輸入されたクルマだから、当然ながら左ハンドル仕様である。常識で考えれば、日本の車は右ハンドルだから、それを基本に設計されていると思いこんでいる人は多い。しかし世界規模で考えなければならない大規模のメーカーとしては、全体数でみて輸出仕様である左ハンドル車の方が、圧倒的に仕向け数で勝る。だから基本的なレイアウト(たとえば排気の取りまわしとかブレーキの配管も含め)は左ハンドル仕様を想定して行い、しかる後にハンドルやペダル類を右に移す、という順番になることも多い。

そうした理由からフロア形状であるとか足元の余裕とか、細かな点を見ていくと、操作系は左ハンドルの方がむしろ自然であることが多く、排気管の取りまわしによっては、パワーやトルクに差がつく場合もある。だから日本車といえども、あるいは英国車であっても、“オリジナル”の左ハンドル車の方が乗りやすいケースもあるのだ。ただし、道路や駐車場などインフラは右ハンドルが前提だから、実際の場面では不便なことも多々ある。よって慣れない人にはお勧めできない。

また買ってみたくとも、修理やメンテナンスの点で不安を抱く人もあるだろう。例えば最近では、欧州車の中にも大物パーツに日本製を採用するメーカーも増えているが、日本での価格が1万円ぐらいのものでも、輸入車ということで逆輸入パーツとなって、数十万円という高額な出費を余儀なくされる例もある。メーカー間の取り決めで、直接日本では買えないからだ。その点で、このEX35ではそうした心配はなさそうである。取り扱う販売店はSTCという新規参入店ではあるが、会社の母体は横浜のトノックスという会社で、日産サファリのUN仕様の改装車を製造していたり、古くは初代シルビアを造っていたり、モーターショーに展示するショーカー制作を手掛けるなど、広く解釈すれば日産自動車の親戚筋のような会社だからである。

STCが掲げるEX35の基本価格は504万円と、内容を考えれば他の輸入車とくらべて割安な感じすらある。思うに北米市場向けは数の多さもあって、出荷価格からして安いのでないだろうか。STCは北米のディーラーから定価で買ってくるのだという。

逆輸入車は海外向けに造られたクルマ。日本製でも基本的には左ハンドル仕様だ。
インフィニティEX35(FR/5AT)【短評】

インフィニティEX35(FR/5AT)【短評】
オプションのプレミアムパッケージには、BOSE製プレミアムオーディオやiPod対応CDプレイヤー、左右独立温度調整機構、ハンドル・ミラー・シートメモリー機能付き運転席ほかが含まれる。レザーシートは標準装備であるなど、標準の状態でも装備は充実している。
インフィニティEX35(FR/5AT)【短評】
インフィニティEX35(FR/5AT)【短評】

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