「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載

2008.05.09 自動車ニュース
 
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載

「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載

富士重工業は、スバル・レガシィに一部改良を施した。今回の改良の目玉は、先進運転支援システム「EyeSight」だ。

ボディカラーには、新色の「カメリアレッド パール」と「サンライトゴールド オパール」が加わった。
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載
EyeSightの画像認識イメージ。前走車との距離を計測し、演算を行う。
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載

■10年越しの先進技術

富士重工業は、2008年5月9日、スバル・レガシィに一部改良を施した。“常に進化を続けるレガシィ”を標榜する同モデルは、2003年5月の現行モデル発売以来、毎年この時期に改良するのが定例となっている。今回の目玉はずばり、先進運転支援システム「EyeSight」の採用だ。

「EyeSight」は、これまで「ADA」(アクティブ・ドライブ・アシスト)と呼ばれていた予防安全技術の発展版で、前方の障害物や路面状況を認識し、車両の設定を瞬時に切り替えたり、危険をドライバーに知らせたりする役割を持つ。この技術は、現行レガシィが登場する以前(初搭載は98年)から研究・開発が行われていたもので、その時々の先進技術を採り入れながら進化してきた経緯がある。

2003年9月に現行レガシィに搭載された時点では、ステレオカメラにミリ波レーダーを組み合わせたフュージョン技術を採用していた。ステレオカメラとミリ波レーダーのそれぞれの特長を活かし、前方の歩行者の存在や路面状況を認識。状況によりドライバーに警告を与えるほか、滑りやすい路面でVDA(横滑り防止装置)の設定を切り替えるなど高度な制御を実現していた。

前走車だけでなく、歩行者や自転車も認識する。追突リスクが高まるとドライバーに警告を与え、その後ブレーキを作動する。
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載
EyeSight搭載車のインスツルメントパネル。クルーズコントロールの作動状況や前走車に近づいた際に光る警告ランプが埋め込まれている。
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システムの小型・軽量化を実現。バックミラーの近くにステレオカメラが備わるだけで、他はなんら変わりない。
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■高度な安全がようやく手の届きやすい価格に

新登場の「EyeSight」は、基本的な考え方は「ADA」と同じ。ただし、システム構成が変わり、今回はミリ波レーダーを使わず、ステレオカメラだけで従来以上の性能・機能を達成し、システムのコンパクト化や低コスト化を実現した。小型・低価格化したといっても、従来のものより画像認識性能など基本性能は向上しており、従来のADAの進化版といえる内容に仕上がっている。

EyeSightのポイントは、ステレオカメラが捉えた画像認識技術の進化と処理スピードの高速化にあるという。それによりステレオカメラで網羅できる範囲が広がり、ミリ波レーダーが不要になったわけだ。ステレオカメラは、人間の目と同じように物体を立体的に捉えることができるため、より精度の高い画像認識が可能になる。さらにミリ波レーダーよりも天候に左右されず、安定して動作するのもメリットとされている。

EyeSightの機能には、市街地のストップ&ゴーを含む全車速(0-100km/h)における前走車追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール、追突リスクや衝撃を軽減する緊急自動ブレーキ、前方&斜め前方に歩行者や自転車がいる場合のドライバーへの警告、ふらつき警報、AT誤発進制御など、日常的に恩恵を受ける機会の多い数多くの予防安全が搭載されている。AT誤発進制御は、ヒューマンエラーを防ぐための制御で、たとえば車両前方に人がいるにもかかわらずアクセルを踏み込んだ場合に、加速を行わないなどの判断をする装備のことだ。

これらの安全技術は先進技術を使うため、価格高騰を招くのが常だった。実際、旧世代のADAが登場した当時、同装備はまだ“高付加価値装備”といった感じがあり、レザーシートやナビゲーション、サンルーフなどがセットとなる、いわゆる“フルオプション状態”でしかオーダーできなかった。そのため、結果としてオプション総額が約70万円と手が届きにくかったのが現実だ。それがEyeSightではシステムの低コスト化やラインナップの見直しにより、実質20万円高で装備できるようになった。まだ安価とまではいえないが、対人事故のリスクが大幅に少なくなるなどのメリットを考えると、実売価格が下がったのは朗報だろう。また、ラインナップ見直しにより、ADAでは3.0Rにしか搭載できなかったのが、ツーリングワゴンとB4の「2.0GT」「3.0R」、それに「アウトバック3.0R」で選べるようになったのもうれしい。

ちなみに、ミリ波レーダーで前走車との速度調整(0-100km/hの全速度対応)を行うSIレーダーレーザー搭載の「SIクルーズ」という新グレードもあわせて設定される。こちらはEyeSight装着車ほど機能は充実していないが、SIドライブ(エンジン出力設定やATプログラムなどの設定を3パターンから選択できる)やVDCが付いて価格はベース車の15万円高と手頃な価格に設定される。アダプティブクルーズコントロールが欲しい人は「SIクルーズ」を、さらなる安心感を手にしたい人は「EyeSight」をという具合に、予算やニーズにより選択できる幅が広がった。

インパネまわりの基本デザインは変更なし。加飾パネルの意匠が変わった程度だ。
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載
 
「スバル・レガシィ」が一部改良、先進装備“EyeSight”搭載

■装備や“走り”も向上

そのほか今回のレガシィに施された変更としては、ポップアップ式のヘッドランプウォッシャーを内蔵したバイキセノンヘッドライトが採用された(2.0iを除く)ほか、内装にピアノブラックのオーディオセンターパネルを採用するなど、質感向上が図られた。

また「2.5i」系のグレードにSIドライブが新たに搭載され、アイボリーとオフブラックの2色の内装色が設定されたのもニュース。

また、リアサスペンションのセッティング変更により、さらなる乗り心地と操縦安定性の向上が図られたのも、走りにこだわるスバルらしい改良だ。

(webCG 曽宮)

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