【スペック】インプレッサスポーツ1.6i-L:全長×全幅×全高=4415×1740×1465mm/ホイールベース=2645mm/車重=1260kg/駆動方式=4WD/1.6リッター水平対向4DOHC16バルブ(115ps/5600rpm、15.1kgm/4000rpm)/価格=184万8000円(テスト車=同じ)

スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【試乗記】

まれな日本車 2012.01.23 試乗記 スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)
……184万8000円/266万7000円

初代のデビューから20年の時を経て「スバル・インプレッサ」が4代目に進化。最新型の仕上がりを、巨匠 徳大寺有恒はどう評価する?
2011年12月に国内での販売が始まった4代目「スバル・インプレッサ」。その姿がお披露目されたのは2011年4月のニューヨークショーで、先代モデルの登場(2007年4月、同じくニューヨークショー)からは、ちょうど4年後のこと。
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】
1996年に「インプレッサ」シリーズに追加された、「セダンWRX STi バージョンIII」。
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】
1966年に誕生した、スバル初の小型車である「スバル1000」。水冷フラット4による前輪駆動を採用していた。
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】

「インプレッサ」に歴史あり

松本英雄(以下「松」):今日の試乗車は久々に日本車、新しい「スバル・インプレッサ」です。
徳大寺有恒(以下「徳」):了解。ところで今度の「インプレッサ」は、スバルにしてはモデルチェンジのサイクルが早いような気がするんだが?

松:おっしゃるとおりです。初代「インプレッサ」は8年、2代目は7年の寿命を保っていましたが、3代目から4代目となる新型へは、4年での世代交代。4年といえば、かつては日本車の標準的なモデルサイクルでしたが、最近では延びる傾向にありますからね。
徳:モデルサイクルの短さもさることながら、「インプレッサ」も4代目になるのか。
松:ええ。初代のデビューが1992年ですから、今年で誕生20周年なんですよ。
徳:なんと! そりゃこっちも年をとるわけだな。(笑)

松:たしか巨匠は、初代の「セダン WRX」に乗ってませんでしたっけ?
徳:乗ってた。「STi バージョンIII」。黄色いボディーに合わせて、シートを茶色のアルカンターラで張り替えたんだ。
松:どうでした?
徳:速かったけど、シフトフィールがよくなかった。6速も欲しかったし。ブレーキも速さに対していまいちだったな。

松:その前は「アルシオーネSVX」にも乗ってましたよね。
徳:うん。当時は富士重工に親しい友人がいたから、応援の意味も込めて買ったんだ。もちろんクルマにも興味があったわけだが。
松:スバルといえば、その原点である「スバル360」と、今日に至るスバルのアイデンティティーの出発点となった、フラット4搭載の「スバル1000」を昔から高く評価してましたね。
徳:「スバル1000」は、言ってみりゃ「インプレッサ」の先祖みたいなもんだろう。

松:あのエンジン、すごくピックアップがいいですよね。OHVだけど高回転域まで軽々と吹け上がって。
徳:ちょっと「ポルシェ356」みたいだよな。「スバル1000」は日本では珍しかった前輪駆動を採用していて、全体的な設計も進歩的かつ高度で、パッケージングも実に合理的だった。

運転席まわりの様子。ウインドシールドを前進させつつ水平基調のデザインを採用することで、前後方向・左右方向ともに広さを感じられるようにしたという。
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】
室内空間の拡大は、新型「インプレッサ」の重要な開発テーマ。ホイールベースを25mm延長するなどして、特に後席の居住性向上が図られた。
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】
 
スバル・インプレッサスポーツ1.6i-L(4WD/5MT)/インプレッサG4 2.0i-S(4WD/CVT)【短評】

松:フロントサスペンションがゼロスクラブ(※)で、インボードブレーキなんですよね。「910ブルーバード」が広告で「革新のゼロスクラブ」とうたっていたのを憶(おぼ)えているんですが、考えてみれば「スバル1000」のデビューは1966年で「910」は79年だから、スバルのほうが10年以上早かった。

徳:それだけハンドリングを重視したんだろうな。当時の日本車は世界レベルで見るとまだまだだったのだが、「スバル1000」に関しては、むしろ国際水準を上回っていたんじゃないかと思う。
松:巨匠がそこまで褒めるんだから、すごいクルマだったんですね。

徳:ああ。だが、いくら乗ってもドライビングポジションには違和感が拭えなかったな。どういうわけかシートレールが弓なりになっていて、俺の短い脚に合わせてシートをスライドさせると、弓のてっぺんの一番高いところにきてしまうんだ。なぜあんなヘンテコな形状にしたのか、不思議に思う。
松:きっとスバルなりのこだわりがあったんでしょう。(笑)


※ゼロスクラブ……キングピン軸(操舵(そうだ)の回転軸)の延長線とタイヤ接地面の中心との距離を「スクラブ半径」と呼ぶ。スクラブ半径が大きいとタイヤ接地面の摩擦が大きく、ハンドリングに悪影響を及ぼすことがある。ゼロスクラブとは、スクラブ半径がゼロ(0)の状態。

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