IRLインディカーシリーズ開幕! 注目の日本人ドライバー武藤英紀は……?

2008.04.01 自動車ニュース
IRLインディカーシリーズ開幕! 日本人ドライバー武藤英紀は……?

IRLインディカーシリーズ開幕! 注目の日本人ドライバー武藤英紀は……?

2008年のIRLインディカーシリーズが3月29日、米国フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイで開幕した。

2008年からIRLにフル参戦する日本人ドライバー、武藤英紀のマシン。
IRLインディカーシリーズ開幕! 日本人ドライバー武藤英紀は……?

■インディ、今年は盛り上がる!?

IRLが今年2月末、チャンプカーシリーズとの合併を電撃的に発表して周囲を驚かせたのは記憶に新しい。結局、開幕戦には昨年より5台多い25台が並び、ここ数年出走マシンが減少傾向にあったIRLにとって、明るい話題となった。

景気後退が明確となったアメリカ。モータースポーツ界ではいまだに、NASCARの人気が群を抜いて高い。一方でオープンホイールレースは、過去30年ほど、インディカーがたびたび分裂するなどして、人気が分散していた。今回の合併によってレース中のバトルも増えるだろうし、インディカー人気の再上昇が大いに期待される。

今シーズンIRLはツインリンクもてぎでの「インディジャパン」を含む全16戦を予定。旧チャンプカーの契約事項により、10月にはオーストラリアサーファーズパラダイスでの市街地レースが追加される可能性もある。
なお、4月19日が決勝となる「インディジャパン」には、チャンプカーシリーズから移籍して今回の開幕戦に出走した数チームは欠席することになる。その翌日、4月20日にカリフォルニア州で開催される「トヨタ・ロングビーチグランプリ」がチャンプカー規定での最終レースとなるためだ。

いよいよインディも2008年シーズンがスタート。ナイター照明が注ぐサーキットに、歓声と爆音が響き渡る!
(写真=本田技研工業)
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オーバルを駆け抜ける、武藤英紀(写真左端)。
(写真=本田技研工業)
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■注目の武藤は、9番手スタート

IRLにフル参戦する唯一の日本人ドライバー武藤英紀(25)は、公式プラクティスから好調だった。日本メディアの大きな期待を背に受けた武藤は、昨年、インディカーへのステップアップボードであるインディプロシリーズで2勝してシリーズ2位を獲得。2007年シカゴでのIRL最終戦にスポット参戦し、デビューレースを8位でフィニッシュした実力者だ。

今シーズンからは、IRLのトップチームであるアンドレッティグリーンレーシングに移籍。ベテランのトニー・カナーン、人気女性ドライバーのダニカ・パトリック、レース名門アンドレッティ家の3代目のマルコ・アンドレッティと4台体制で、シリーズフル参戦に挑む。

28日金曜日、午後6時30分から行われた公式予選は、(インディジャパン、INDY500を含む全てのIRLオーバルレースと同様に)単独走行による4周の合計タイム制が採用された。
武藤の出走順番は遅め。日が傾いたことによる路面温度の低下も幸いしてか、出走25台中9番手の好タイムを得た。予選を終えた武藤は「アンダーステア、オーバーステア、ともになく、とてもよいマシンバランスだった」「あえて言えば、マシンがまとまり過ぎていて、もっと積極的に攻めてもよかったかもしれない」と語った。

29日土曜日、午後8時からの決勝前、ビジョンレーシングのマシンが車検で不備が見つかったため、武藤の決勝グリッドが4列目インサイドの7番手へと繰り上がった。

会見に臨む武藤英紀。初戦のリザルトは24位。
(写真=本田技研工業)
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レースのほうは、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)がポール・トゥ・ウィンを決めた。
(写真=本田技研工業)
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■「この世の終わりだと思った」

決勝レースは、全車の隊列が乱れたことで、1周遅れのスタート。武藤はリスタートのタイミングが合わず、ポジションを下げた。その後のレース序盤も「フロントもリアもふらついて……」ペースが上がらない。最初のイエローコーションで、ルーティーンピットへと向かったが、ひとつ手前のピットに陣取るチームペンスキー2台(ブライン・ビスコー、エリオ・カストロネベス)と走行ラインが交錯。武藤はピットに入れず、1周後の再ピットインとなった。ピットアウト後は「マシンバランスがよくなった」という武藤は徐々にペースアップしポジションアップ。

だが、31周目のターン4。前車が走行ラインを急激にアウト側に振ったため、それを避けようとした武藤はマシンバランスを失い、コンクリートウォールに右リアをヒット。「それほどダメージがあるとは思わなかった」そうだが、右リアサスペンションのアッパー/ロワーアームを損傷。そのままリタイヤとなった。

レース後、武藤は「(リタイヤしてマシンを降りた時は)この世の終わり、というくらい落ち込みました」「でも今、気持ちはクリア。来週は得意のロードコース(セントピータスブルグ)。絶対にやります!」と、表情は明るかった。
さらに、4月19日決勝となるIRL第3戦インディジャパンに向けて、「モテギには特別な思いで臨みます」と意欲を示した。

(文=桃田健史(IPN)/写真=桃田健史(IPN)、本田技研工業)

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