ボルボとサーブがプラグインハイブリッドを共同開発

2008.03.27 自動車ニュース

ボルボとサーブがプラグインハイブリッドを共同開発

ボルボとサーブがプラグインハイブリッドを共同開発

スウェーデンのボルボとサーブが電池会社などと共同で、プラグインハイブリッド車を共同開発すると発表した。

家庭のコンセントに繋いだ電源コードをクルマに差し込み、充電を行う。コンセプトカーは3時間でフル充電され、150kmの走行が可能。1時間でも50km走れる航続距離が想定されている。
家庭のコンセントに繋いだ電源コードをクルマに差し込み、充電を行う。コンセプトカーは3時間でフル充電され、150kmの走行が可能。1時間でも50km走れる航続距離が想定されている。
スウェーデンの風景。
スウェーデンの風景。

■国をあげてのプラグインハイブリッド開発

ボルボが、サーブや電池会社のETC、電気会社ヴァッテンフォールと共同で、プラグインハイブリッド車の開発共同を行うことを発表した。スウェーデン政府が後ろ盾となって進められるこの国家プロジェクトでは、サステイナブルな個人輸送システムの実現を目指し、CO2排出が少なく燃費に優れるグリーンカー(エコカー)を開発する。当面は10台の試験車を開発し、フリートテストを行う模様だ。

注目すべきは、フォード傘下のボルボとGM傘下の2社が手を結んで環境負荷低減に取り組む姿勢だろう。アイスランドやノルウェイ、それにスウェーデンなどの北欧諸国は、天然資源が豊富で人口が少ない(スウェーデンの人口は900万人ほど。つまり東京都人口より少ない)ため、地熱発電や水力発電、風力発電など、いわゆる再生可能なエネルギーによって社会を構築しやすい環境にある。電気自動車はそのエネルギーの受け皿となる。

発表によると、ボルボは5年間でグリーンカーの開発に11億SEK(1SEK=約16.6円)が投じるとのこと。これには他のパワートレイン開発なども含まれるようだが、中でも次世代ハイブリッドシステムは同社にとってきわめて重要な戦略として位置づけられ、ハイブリッド車のラインナップ拡充が目指される。

エンジンは発電のためのみに使われる。バッテリー性能が向上し航続距離やインフラ整備が進めば、エンジンは必要なくなる。
エンジンは発電のためのみに使われる。バッテリー性能が向上し航続距離やインフラ整備が進めば、エンジンは必要なくなる。
開発が進められるプラグインハイブリッドシステムは、将来的にボルボとサーブの両方に搭載される見通しだ。
開発が進められるプラグインハイブリッドシステムは、将来的にボルボとサーブの両方に搭載される見通しだ。

写真は、2007年9月のフランクフルトショーに出展された「ボルボ C30リチャージ コンセプト」。汎用性の高い4輪インホイールモーターを搭載しており、家庭の電源から充電が可能。エンジンは駆動のためではなく、発電のためにのみ使われる。約3時間でフル充電でき、約150kmの航続が可能。1時間だけのチャージでも約50km走れるという。

この理想的なクルマが、原子力発電ではなく、風力発電などの再生可能エネルギーでまかなわれることになれば、スウェーデンは石油に頼らずCO2もほとんど排出しない、理想的な社会構築を実現することになる。ボルボとサーブ、それに電気会社、電池会社による共同開発により、スウェーデンではサステイナブル モビリティが意外に早期実現するかもしれない。

(webCG 曽宮)

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