フランスの特許申請、一番多いのはやっぱり自動車

2008.03.25 自動車ニュース
フランスの特許申請、一番多いのはやっぱり自動車

フランス国内の特許申請、一番多いのはやっぱり自動車

フランスの行政が、2007年度の特許申請件数トップ20を発表。蓋を開けてみれば、上位を占めたのは自動車産業だった。

■化粧品や通信産業を押しのけて

特許や商標権などの産業財産権を保護するフランスの公的機関「L'INSTITUT DE LA PROPRIETE INDUSTRIELLE (INPI:ランスティテュ・ドゥ・ラ・プロプリエテ・インダスティエル)」の発表によると、2007年にフランス国内で提出された特許申請数のトップは、自動車メーカー「プジョー」と「シトロエン」のSPAグループ(921件)。「ルノー」も2番手(865件)をマークした。
なお、PSAグループには、プジョーとシトロエンのほかに、クルマの内装を主とした部品メーカー「フォレシア」も含まれている。

3位には大手化粧品メーカー「ロレアル」(433件)が食い込んだが、4位には、自動車部品メーカーの「ヴァレオ」(375件)が続いた。航空産業や通信関係などが並んだあと、12位には日本でも馴染み深いであろう自動車部品メーカー「ボッシュ」の仏法人(172件)。18位にはタイヤメーカーの「ミシュラン」(99件)が入った。

「ダイレクト・ドライブ・トランスミッション」が採用された、ルノーの初代モデル「ヴォワチュレット」を運転する創業者のルイ・ルノー。
(写真=ルノー)
フランスの特許申請、一番多いのはやっぱり自動車

■ミスター特許

2007年こそライバルのSPAに申請トップの座を譲ったが、2004年から3年連続して特許申請件数のトップに君臨していたのはルノーのほうだった。

その特許申請数の多さは、設立当時からの伝統だと言えるかもしれない。
創業者のルイ・ルノーは、1898年に「ダイレクト・ドライブ・トランスミッション」を発明し特許を取得したことが同社発展の原点にある。創設当時は自動車販売以上に、外部から入ってきたこの特許料で財を築いたのだ。彼はその後も、次々と新技術を開発しては特許取得に尽力、「ムッシュ・ブルヴェ(特許)」と呼ばれていたという。

ちなみに、「INPI」によると、自動車に関する特許の第1号は、1884年2月2日、フランス人エドアール・ドラマール=ドブットヴィルとレオン・マランダンによる「ガス・エンジン搭載の4輪車」だったという。その後、現在までおよそ15万件の特許が世界中で登録されたとのことだ。

■活性化する研究開発

フランス産業界の研究開発(R&D)は、ここ数年活発になった。2006年と比較すると特許申請数は3.3%上昇、3年で10%もの伸びをみせているという。なかでも自動車産業の割合が高いのが特徴だ。自動車産業界における2007年の研究開発費は18億ユーロ(約2880億円)で、業界総売上の3.8%に相当する。

申請内容は、PSA、ルノーともにエンジン関連が一番多いという。ほかには、セキュリティやエネルギー、ドライビングシステム、車重の軽量化、環境、汚染浄化関係などが挙がる。PSAの場合は、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター「FAP」に関するだけで約100点、電磁バルブ関係で50点の特許がある。申請書類の作成だけでも相当な労力に違いない。

(文=野口友莉/YUYU/写真=ルノー、シトロエン)

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