新型「トヨタ・クラウン」、“ZERO”をベースにさらにリファイン

2008.02.18 自動車ニュース
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長と「クラウン・ロイヤルサルーン」。
「トヨタ・クラウン」、“ますますお若く”13代目へ

新型「トヨタ・クラウン」、“ZERO”をベースにさらにリファイン

トヨタ自動車は2008年2月18日、高級サルーン「クラウン」シリーズをフルモデルチェンジした。全3車種のうち、「ロイヤル」と「アスリート」は同日に、「ハイブリッド」は5月6日にそれぞれ発売する。

「ハイブリッド」は、発表会場の中央に鎮座。一番の主役として注目を集めた。
「トヨタ・クラウン」、“ますますお若く”13代目へ

■ハイブリッドモデルをラインナップ

セダン下火の2003年12月に“ZEROクラウン”を標榜して、若返りを図ったトヨタ・クラウン。徹底リセット&イメチェンから4年を経て、今回さらなるモデルチェンジを果たした。同一ブランドとしては国内最多となる、13代目の誕生だ。
「感動性能を追求した」という新型も、12代目の流れを踏襲して脱コンサバ路線をとる。外観デザインは、さらに若々しくダイナミックに。エンジンやプラットフォームを先代から継承するも、電子制御の処理能力などソフト面を大幅に強化して、走りの質を追求した。
トヨタブランドの強みとなりつつあるハイブリッドモデルが、新たに選べるようになったのもトピックである。

価格は、ベーシックグレード「ロイヤル」が368〜564万8000円で、スポーティグレードの「アスリート」が374〜567万円。「ハイブリッド」は装備別に595万円と619万円で用意され、2008年5月6日に発売される。
月間の目標販売台数は、ロイヤルとアスリート合わせて4700台、ハイブリッドが800台の、計5500台だ。


新型「トヨタ・クラウン」、“ZERO”をベースにさらにリファインの画像
水平基調になったダッシュボード。サイドミラーはドアパネル直付けとし、Aピラー付け根の視界確保を図った。
水平基調になったダッシュボード。サイドミラーはドアパネル直付けとし、Aピラー付け根の視界確保を図った。

■プラットフォームとエンジンはお下がり

先代の面影を残すエクステリアは、最近のトヨタ車のデザインコンセプト「VIBRANT CLARITY(活き活き、明快)」に基いたもの。「クリーンさと迫力、伝統と革新といった、相反するイメージの二律双生を目指した」という。
フロントフェンダーを盛り上げ、ヘッドランプは縦基調の迫力あるものに。伝統の王冠マークを中央に据えるグリルは、格子のデザインがモデルごとに異なり、互いを識別するポイントとなっている。
高級感やクリーンさを意識して、ボディサイドにキャラクターラインは入れない。先代よりAピラーを前に出し「キャビンを大きく伸びやかに見せた」。
実際のボディサイズは、全長×全幅×全高=4870×1780×1470mm。前後のオーバーハングを拡大したため、プラットフォームを流用する先代に比べ、30mm長くなった。高さはそのまま、15mm幅広く、トレッドも10mm拡大した。ホイールベースは変わらず2850mmである。

新型に搭載されるエンジンもまた、先代譲りのV6ユニットだ。すなわち、ベーシックモデル「ロイヤル」は、2.5リッター「4GR-FSE」(215ps/6400rpm、26.5kgm/3800rpm)と3リッター「3GR-FSE」(256ps/6200rpm、32.0kgm/3600rpm)で、スポーティな「アスリート」は、同じ2.5リッターと3.5リッター「2GR-FSE」(315ps/6400rpmと、38.4kgm/4800rpm)。それぞれ2種類ずつラインナップする。
組み合わされるトランスミッションは、すべてシーケンシャルモード付きの6段AT。後述の「ハイブリッド」のみ、CVTとなる。

電子的な統合制御を高速に行う「電子プラットフォーム」のイメージ。
電子的な統合制御を高速に行う「電子プラットフォーム」のイメージ。
「アスリート」のリアビュー。
「アスリート」のリアビュー。

■キモは、電子制御のパフォーマンス

足まわりも従来どおり、フロントがダブルウィッシュボーンで、リアはマルチリンク式。コーナリング時のロール姿勢などを制御する「AVS」(Adaptive Variable Suspension System)は、先代ではアスリートだけの装備だったが、今回は全車に設定された。特にカーナビ装着車では、道路情報に連動してコーナリングや路面段差を予測、状況に応じたサスペンションセッティングを自動的に行う。
アクセル、ステアリング、ブレーキを統合制御し、ときには自動的にカウンターをあてる(!)などして、オーバー&アンダーステアに対応する「VDIM」(Vehicle Dynamics Intergrated Management)も全車に備わった。

かように“電子制御てんこ盛り”のクルマとあって、新型は特にソフト面の開発に力を注いだとされる。
ハードとしてのプラットフォームは先代の流用ながら、コンピューターの処理速度と車載LANの通信量を倍増。エンジンや足まわりを広く緻密に統合制御することで、先代よりはるかに快適かつ安全な走りが実現できたという。

「快適」「安全」「環境」という“クラウン3大コンセプト”のひとつを象徴する「ハイブリッド」。青いエンブレムが目印だ。
「快適」「安全」「環境」という“クラウン3大コンセプト”のひとつを象徴する「ハイブリッド」。青いエンブレムが目印だ。
「レクサスGS」譲りのエンジン&モーター。
「レクサスGS」譲りのエンジン&モーター。

■GSよりも美味くて安い(?)ハイブリッド

13代目クラウンの注目は、なんといっても「ハイブリッド」バージョンが加わったこと。11代目クラウンで鉛電池を用いた簡易型「マイルドハイブリッド」が登場したが、今回は、「レクサスGS450h」のハイブリッドシステムを丸ごと移植した本格派である。
3.5リッターV6エンジン(296ps/6400rpm、37.5kgm/4800rpm)とモーター(200ps、28.0kgm)を組み合わせ、システム全体で345psの最高出力を発生。パワーに関しては「GS450h」と同値ながら、肝心の燃費は、10・15モードで15.8km/リッターと、GS(14.2km/h)よりも約10%の好成績だ。(ガソリンV6兄弟の燃費は、2.5リッターが12km/リッター、3リッターは11.8km、3.5リッターは10km/リッター)
ちなみに、ベースグレードで較べた場合、595万円の価格も、GS450h(683万円)より大幅にお安い。

外観上の識別ポイントとしては、前後のランプやエンブレムに、象徴的な青色を取り入れた。太さの異なるスポークで構成される18インチホイールも、専用デザイン。一番の特徴はTFT液晶のメーターパネルで、メーターはもちろん、各種多彩なインフォメーションが全てコンピューターグラフィックスで表示される。


新型「トヨタ・クラウン」、“ZERO”をベースにさらにリファインの画像

新型「トヨタ・クラウン」、“ZERO”をベースにさらにリファインの画像

■新たな安全技術も

安全面では、ミリ波レーダーを使った「プリクラッシュセーフティ」の追突防止機能に、ドライバーのまぶたをモニタリングして居眠りを監視する機能を加えた。

後方からの追突に備え、急ブレーキを踏むとストップランプが素早く点滅する「緊急ブレーキシグナル」も新しい機能で、万が一の際に鞭打ち症を軽減する「アクティブヘッドレスト」は全車標準。
さらに、前席デュアルステージ&ニーエアバッグ、前後左右のサイドエアバッグ、カーテンシールドエアバッグと、全10個のエアバッグを全てのモデルに標準装備するなど、安全装備も抜かりなしである。

(webCG 関)

発表会場から速報動画レポ

除幕の瞬間と懐かしの歴代モデル 編

新型に採用された注目の新技術 編

チーフエンジニア独占インタビュー 編

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