スバル、新型スポーツカー「BRZ」を発表

2012.02.03 自動車ニュース
「スバルBRZ」
新型スポーツカー「スバルBRZ」、3月に発売

スバル、新型スポーツカー「BRZ」を発表

富士重工業は、新型スポーツカー「スバルBRZ(ビー・アール・ゼット)」を2012年3月28日に発売すると発表した。

流線型のシルエットを描く「BRZ」。2ドア、2+2のパッケージングで、乗車定員は4名となる。
流線型のシルエットを描く「BRZ」。2ドア、2+2のパッケージングで、乗車定員は4名となる。
リアビュー。写真のモデルは、17インチホイールとリアスポイラーを装着したもの。
リアビュー。写真のモデルは、17インチホイールとリアスポイラーを装着したもの。

■デザインはトヨタ、開発はスバル

「スバルBRZ」は、富士重工業がトヨタ自動車と共同で造りあげた新型のスポーツカー。商品企画とデザインはトヨタ自動車が、車両の開発と生産は富士重工業が担当し、販売は両社で行う。バッジ違いの兄弟車は「トヨタ86(ハチロク)」の名で、前日の2月2日にひと足早いデビューを飾った。

そんな「BRZ」の特徴は、世界トップクラスの“超低重心パッケージ”。車体前方、キャビン寄りの低い位置にスバル伝統の水平対向エンジンを搭載し、後輪を駆動する。これにより、「誰もが安心して、気軽にクルマを操る楽しさを体感できるスポーツカー」に仕上がっているという。

エンジンは上記の1種類のみだが、グレードは全部で3種類。ベーシックグレード「R」と装備充実の「S」に加え、モータースポーツでの使用やドレスアップを前提に装備を簡素化した「RA」もラインナップする。「R」と「S」では6段MTと6段ATが選べ、「RA」は6段MTのみとなる。

価格は以下のとおり。
・BRZ RA(6MT):205万8000円
・BRZ R(6MT/6AT):247万8000円/254万6250円
・BRZ S(6MT/6AT):279万3000円/287万1750円

比較的リーズナブルな価格設定で、いわゆるクルマ好きをはじめとする多くのユーザーへのアピールを狙う。

兄弟車「トヨタ86」とは、基本的なメカニズムは共通であるものの、ヘッドランプやグリルなどの形状が若干異なる。
兄弟車「トヨタ86」とは、基本的なメカニズムは共通であるものの、ヘッドランプやグリルなどの形状が若干異なる。
運転席まわりの様子。車体の姿勢変化がわかるよう、左右対称な水平基調のインストゥルメントパネルが採用された。
運転席まわりの様子。車体の姿勢変化がわかるよう、左右対称な水平基調のインストゥルメントパネルが採用された。
レザーとアルカンターラのコンビシートもオプションで用意される。
レザーとアルカンターラのコンビシートもオプションで用意される。

■機能がともなうスタイリング

いかにもスポーツカー然とした、流線型のフォルムをもつ「スバルBRZ」。「低く、楽しく、美しくをテーマに機能美を追求した」とは、デザインを担当したトヨタ自動車の弁である。基本的なデザインは「トヨタ86」と共通ながら、ヘッドランプやグリル、バンパー、フロントフェンダーの装飾パネルなどには、オリジナル品を採用。細部の意匠で、スバルらしさを主張する。

ボディーのサイズは、全長×全幅×全高=4240×1775×1300mm。アンテナ取り付け部を含まない実質的なルーフの高さは「ポルシェ・ケイマンR」と同じ1285mmとなる。比較的近いポジションにある既存のスバル車「インプレッサスポーツ」(同4415×1740×1465mm)と比べると、175mm短く、165mm背が低い一方で、35mm幅広い。ホイールベースは2570mmで、「インプレッサ」よりも75mm短くなっている。

視界のよさが自慢のインテリアは、ドライバーが車体の姿勢変化を瞬時に判断できるように、左右対称な水平基調のデザインを採用。ボタンやスイッチ類についても操作がしやすい形状を追求するなど、機能性に重点が置かれる。

低重心化の意識はキャビンでも徹底されており、ドライバーのヒップポイントは地上400mmと低めに設定。その前席の後ろには、やや小ぶりな2人分のシートも用意される。
後席の背もたれは、左右一体型の可倒式。前方に倒して荷室の容量を拡大すれば、9インチゴルフバッグなら2つが収納でき、サーキット走行などの際には、交換用の17インチホイールを4本積むことができる。実用性の高さもウリである。

エンジンは、自然吸気の2リッター水平対向4気筒。リッターあたり100psを発生するハイパフォーマンスユニットである。
エンジンは、自然吸気の2リッター水平対向4気筒。リッターあたり100psを発生するハイパフォーマンスユニットである。
シフトレバーのかたわらには、走行モードの選択スイッチが備わる。
シフトレバーのかたわらには、走行モードの選択スイッチが備わる。
荷室の様子。写真のように後席をフラットにすれば、ゴルフバッグが2個、タイヤが4本積める。利便性も「BRZ」のセリングポイントのひとつ。
荷室の様子。写真のように後席をフラットにすれば、ゴルフバッグが2個、タイヤが4本積める。利便性も「BRZ」のセリングポイントのひとつ。

■究極のハンドリングめざして

エンジンは、スバル伝統の2リッター水平対向4気筒ユニット。ただし、「インプレッサ」などに採用された最新の「FB20型ユニット」をベースに、その燃焼室のボア×ストローク(内径×行程)を84×90mmから86×86mmに変更。排気量はそのままに、よりショートストロークな高回転型エンジンとされた「FA20型ユニット」が搭載される。

さらに、運転の状況に応じて筒内直噴とポート噴射を使い分けるトヨタの直噴システム「D-4S」や、4-2-1の排気レイアウトの採用により、200ps/7000rpm、20.9kgm/6400-6600rpmのアウトプットを獲得。JC08モードで13.4km/リッター(BRZ RA)の燃費を実現するなど、環境性能との両立も図られた。

トランスミッションは、6段MTと6段ATの2種類を用意。駆動方式はFR(フロントエンジン・リア駆動)のみとされ、スバルのお家芸たる4WDは採用されない。その代わり、エンジンには「インプレッサ」よりも65mm低いインテークマニホールドや底の浅いオイルパンが組み合わされ、専用開発されたプラットフォームの極限まで中央に寄せて、しかも可能な限り低い位置にマウント。徹底した低重心パッケージングで、ハイレベルな旋回性能が追及されている。

マウント位置を下げたマクファーソンストラット式のフロントサスペンションも、低重心化メニューのひとつ。さらに、ダブルウィッシュボーン式のリアサスペンションや、ギア比13:1のステアリングなどと相まって、スポーツカーならではのリニアかつシャープなハンドリングが味わえるという。

一方で、デュアルSRSエアバッグとSRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグ、さらに「VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)」は全車標準。スポーツ性能のみならず、万が一の備えにも強いこだわりが見受けられる。

(webCG 関)

新型スポーツカー「スバルBRZ」、3月に発売


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→「スバルBRZ」を写真で紹介(前編)
→「スバルBRZ」を写真で紹介(後編)

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