開幕戦モンテカルロはローブが制覇 スバルは3位入賞果たす【WRC 08】

2008.01.28 自動車ニュース
タイトル5連覇に向けて、まずは初戦を制したローブの「C4WRC」。
テスト

【WRC 08】開幕戦モンテカルロはローブが制覇 スバルは3位入賞果たす

2008年の世界ラリー選手権(WRC)第1戦「ラリー・モンテカルロ」が1月24〜27日、フランス中部の地方都市、バランスを舞台に開催された。

今季はピレリタイヤのワンメイク化や出走順がランキング順位からイベント順位に変更されるなど、ハード、ソフトの両面で改革が実施され、ラリーの動向が注目されていた。そんななか、シトロエンのエース、セバスチャン・ローブがドライターマックで序盤から快走を披露。改良を施したC4WRCを武器に18本中10本のステージを制し、ドライバーズ部門の5連覇に向けて幸先よく、今季初優勝を飾った。

雪道をゆくヒルボネンの「フォーカスRSWRC07」。
開幕戦モンテカルロはローブが制覇 スバルは3位入賞果たす【WRC 08】

■熟成のシトロエン、2008もローブの年か!?

4年連続チャンピオンのローブに死角はなかった。ワンメイク供給にともないピレリタイヤを初めて使うこと、シトロエンの黄金期を築いてきた名将、ギ・フレクランの引退など、いくつか不安要素が存在していたのだが、ローブはその全てに対応できた。得意なフレンチアルプス攻略の原動力は、シトロエンが開幕戦に合わせて投入した新しい「C4WRC」2008年型モデルだった。
最大の変更点はエンジンで、それまでのXU7JP4型ユニットから、アルミブロックのEW10J4S型エンジンに変更。その結果、中低速トルクが向上し、ラリー競技に最適な仕上がりになったといわれる。
さらに、フロントバンパーとフロントフェンダーの形状変更で、空力のポテンシャルが向上。事実、ローブのみならず、セカンドドライバーとして2年目のシーズンを迎えるダニエル・ソルドもコンスタントに好タイムをマークし、26日デイ3のSS10まで総合2番手をキープした。
結局、ソルドはSS11でエンジントラブルに見舞われ、マシンを止めることとなったが、翌27日も再出走システムの“スーパーラリー”で好走を披露し、総合11番手まで追い上げてフィニッシュ。また、チーム代表に就任したオリビエ・ケスネルも統率力が高いだけに、今季もローブがタイトル争いの“本命”となりそうだ。

3位入賞を喜ぶ、コドライバーのステファン・プレボ(写真左)とクリス・アトキンソン。
開幕戦モンテカルロはローブが制覇 スバルは3位入賞果たす【WRC 08】

■スバル、好調な滑り出し

2007年シーズンはマニュファクチャラーズ部門の2連覇を果たしたフォード陣営も「フォーカスRSWRC07」のサスペンションやブレーキを改良。セカンドドライバーのヤリ-マティ・ラトバラはデイ1のパンクで大きく出遅れ、14位でフィニッシュすることとなったが、引退したマーカス・グロンホルムに代わって新たなエースに昇格したミッコ・ヒルボネンはコンスタントな走りで2位入賞を果たした。

3位に続いたのは、スバルのセカンドドライバー、クリス・アトキンソン。彼の駆るインプレッサWRC2007もまた細部が熟成されている。
ターボやエキゾーストマニホールドの変更でエンジンの低速トルクの向上と軽量化を図ったほか、クロスメンバーの補強でフロントの剛性が向上。その結果、ストバート・フォードの8号車を駆るフランソワ・デュバルを抑えて、自身2度目の表彰台を獲得した。一方、デイ1のスピンでタイムロスを喫したスバルのエース、ペター・ソルベルグは5位に入賞。注目のGRB型ニューマシン、「インプレッサWRC2008」の投入はシリーズ中盤になる予定だが、2007年型モデルも熟成されているだけに、序盤戦からスバル陣営は上位争いに食い込んでくることだろう。

スズキは初ポイントをゲット。ついにフル参戦を果たす今年に期待がかかる。
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■アンダーソン8位入賞で、スズキは初ポイント

コルシカ、GBのテスト参戦を経て、2008年よりフル参戦を果たすスズキはエースドライバーに元フォードワークスのトニ・ガルデマイスターを起用。セカンドドライバーに2004年、2007年のジュニア王者、パー-ガンナー・アンダーソンを起用するなど体制を一新した。
さらに、三菱の黄金期を築いた稲垣秋介氏をテクニカル・ディレクターに起用し、足まわり、デフのセッティングを中心にSX4WRCの改良を実施した。これにより、課題となっていた高速スタビリティがアップし、ハンドリングも向上。エースのガルデマイスターはデイ3でオーバーヒートに見舞われ、リタイアすることとなったが、セカンドドライバーのアンダーソンが安定した走りで8位入賞を果たし、待望の初ポイントを獲得した。体制の変更で着実に進化を果たしているスズキ。今後もその動向に注目だ。

(文と写真=廣本泉)

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