【スペック】ヴォクシー ZS(左):全長×全幅×全高=4640×1720×1850mm/ホイールベース=2825mm/車重=1590kg/駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブ(158ps/6200rpm、20.0kgm/4400rpm)/価格=245万7000円

トヨタ・ヴォクシーZS(FF/CVT) vs 日産セレナ ハイウェイスター(FF/CVT)【短評(前編)】

トヨタが売れるワケ(前編) 2007.12.18 試乗記 トヨタ・ヴォクシーZS(FF/CVT) vs 日産セレナ ハイウェイスター(FF/CVT)
……245万7000円/240万4500円
(車両本体価格)


ミニバンのなかでも、売れ筋である「日産セレナ」と、新型エンジンを搭載して勢いに乗る「トヨタ・ヴォクシー」を比較検証する。


『CAR GRAPHIC』2007年11月号から転載。

人気の秘訣

日本の自動車メーカーにとっては稼ぎ頭ともいえるミドルサイズのミニバン。その中でいま、もっとも旬なモデルといえば、2リッターの新型エンジンを搭載した「トヨタ・ヴォクシー」だろう。それがどういうクルマなのか、最新のメカニズムに興味を抱いている人も多いはずだ。そこで今月は、2007年上半期の新車登録台数でミニバンNo.1(4万1835台/自販連調べ)となった「ニッサン・セレナ」を一緒に走らせ、その実力を試してみた。

3列目シートの使用頻度がそれほど高いとは思えないが、ミニバンだけに留まらず、昨今SUVにおいても3列シートを自慢にするモデルが増えてきた。3列目のシートは家族でドライブする場合などたしかに重宝で、“荷物”置き場として、私もその恩恵を少なからず受けている。けれども、“乗せられる人”にとって、そこはあまり居心地の良い場所ではない。もちろん、そんなことはメーカーも承知しているから、モデルチェンジのたび改良されるのだが、いまだに補助シートの域を出ていないというのは事実である。

そもそも3列目シートはリアタイヤの後ろ、あるいは真上に位置するわけで、車両の運動中心点から遠く離れたこの席に、快適な乗り心地を求めること自体、理論的に無理がある。ここで採り上げた2台にしても、最も快適なのは車両の重心点に近い運転席だった。こうした事実をミニバンユーザーはすでに経験済みだと思う。

それでも生活の道具として3列シートのミニバンに人気が集まるのは、スポーツカーにとっての余剰性能と同じようなものなのだろう。今回テストした「ヴォクシーZS」の車両本体価格は245万7000円、「セレナ・ハイウェイスター」は240万4500円である。8人も乗れる広い室内空間を備えるミニバンは、セダンに比べて割安感を覚えるから不思議だ。このあたりも人気のひとつに違いない。

モダーンなデザインでまとめられたヴォクシーのインテリア。プラスチック系素材の質感の高さが光る。
モダーンなデザインでまとめられたヴォクシーのインテリア。プラスチック系素材の質感の高さが光る。
セレナの正統派ともいうべきレイアウトには古臭さも漂うが、年配の方にはこちらのほうが落ち着くに違いない。
セレナの正統派ともいうべきレイアウトには古臭さも漂うが、年配の方にはこちらのほうが落ち着くに違いない。

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