ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜「Honda Racing THANKS DAY」開催

2007.11.27 自動車ニュース
琢磨のドライブに備えてピットでウォームアップする「SA07」。ホンダファンには甘美に響くであろう轟音に吸い寄せられ、たちまち人垣ができた。
ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜ホンダレーシング・サンクスデイ2007開催

ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜「Honda Racing THANKS DAY」開催

2007年11月23日、栃木県茂木町のツインリンクもてぎで、ホンダレーシングのファン感謝イベント「Honda Racing THANKS DAY」(ホンダレーシング・サンクスデイ)が開催された。

今季のスーパーGT500を戦った5台の「NSX」による模擬レース。ちなみに3度の優勝を飾りシリーズチャンピオンとなった伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組は4位で、伊藤選手は「遊びとはいえ悔しい」とご機嫌斜めだった。
ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜ホンダレーシング・サンクスデイ2007開催
全日本ロードレース選手権を競う「CBR1100RR」「CBR600RR」によるエキシビジョン走行。
ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜ホンダレーシング・サンクスデイ2007開催

■フルコースでファンに感謝

F1とMoto GPという、四輪と二輪双方のモータースポーツの最高峰に参戦し、それぞれの分野で頂点を極めた経験を持つ、世界で唯一のメーカーであるホンダ。それらのほかにもインディカー・シリーズ、スーパーGT選手権、モトクロス世界選手権、トライアル世界選手権などなど、国内外のさまざまなカテゴリーに積極的に参戦しているホンダの、1年のモータースポーツ活動を締めくくるのが、毎年恒例の「ホンダレーシング・サンクスデイ」である。

スーパースピードウェイ(オーバルコース)でジェンソン・バトンが「RA107」、佐藤琢磨が「SA07」という今シーズンを戦ったF1マシンを、中野真矢と岡田忠之が同じく今季のMoto GPマシン「RC212V」を駆り、エグゾーストサウンドを澄みきった秋空に轟かせたオープニングセレモニーで幕を開けたこのイベント。
新旧マシンのデモラン、模擬レース、トップドライバーによるサーキット同乗体験走行、サーキットバスツアーといったコース上のプログラムから子供向けのアトラクション「仮面ライダー 電王ショー」まで、多くの施設を収めた広大な敷地内に、項目を数え上げるとなんと50以上ものメニューが用意されていた。
しかし、やはり目玉となるのはサーキット上のプログラム。なかでも「ヒストリックマシン走行」と「最高峰パフォーマンス」だった。

1968年にジョン・サーティースが駆った「RA301」をスーパーアグリ代表の鈴木亜久里がドライブ。
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「インディカー」を駆ったのは、来季、名門チームであるアンドレッティ・グリーン・レーシングからインディカー・シリーズに参戦が決定した武藤英紀。
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■栄光のマシンが爆走

「ヒストリックマシン走行」は、いわばセミファイナル。ホンダレーシング栄光の歴史を彩ったマシン群の中から今回選ばれたのは、四輪が1965年のメキシコGP優勝車である「RA272」と、第一期ホンダF1最後のシーズン(1968年)を戦った「RA301」、そして1996年鈴鹿1000km仕様の「NSX」の3台。「RA272」は中嶋悟、「RA301」は鈴木亜久里、「NSX」は高橋国光がステアリングを握った。
二輪は1989年と1999年仕様の2台のGP500マシン「NSR500」と1995年鈴鹿8耐優勝車である「RVF/RC45」を宮城光らが駆った。

そしてメインイベントは「最高峰パフォーマンス」。これは世界の最高峰クラスで戦う最新マシンのデモランで、F1の「RA107」をバトンが、「SA07」を琢磨が、「インディカー」を武藤英紀が、そして「RC212V」を中野真矢と岡田忠之がスーパースピードウェイで走らせた。
耳をつんざくハイトーンを響かせながら、F1マシンとMoto GPマシンがオーバルコースを疾駆するシーンは、このイベントでしか見られないスペシャルなもの。それにオーバルのスペシャリストであるインディカーが加わった5台のデモランは、文句なしにこの日のハイライトだった。

最高峰パフォーマンスでのデモランを前に手短かに打ち合わせするバトンと琢磨。「……サイド・バイ・サイドでいこうぜ」という言葉が聞こえた。
ホンダ栄光のマシンが夢の競演! 〜ホンダレーシング・サンクスデイ2007開催
打ち合わせどおりバトンの「RA107」と琢磨の「SA07」がランデブー走行。
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こちらは琢磨の「SA07」と中野真矢の「RC212V」による2&4のランデブー。
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■100気筒のシンフォニー

それに続くフィナーレは、この日に出場した全ドライバーとライダーがそれぞれのマシンを駆ってスーパースピードウェイをパレード。締めはグランドスタンド前のホームストレート上に全マシンが整列し、一斉にエンジンをレーシング(カラ吹かし)。赤く染まり始めた空に吸い込まれていく(推定)合計100気筒以上ものホンダエンジンが奏でるシンフォニーに、集まった2万8500人(公式発表による)のファンは酔いしれた。

今季のホンダレーシングは、国内四輪最高峰のSUPER GT選手権(GT500)ではタイトルを獲得したものの、F1では獲得ポイントわずか6で出場11チーム中8位(11位は全ポイント抹消のマクラーレン)に沈み、Moto GPではコンストラクターズこそ2位だったが、優勝回数は全18戦中2回に終わった。

だが、来季はF1のチーム代表に昨2006年までフェラーリのテクニカルディレクターを務めたロス・ブラウンが就任することが決定、浮上が期待されている。Moto GPでも巻き返しが図られることは確実であろう。この日参加したドライバーやライダー、そしてスタッフから、そうした来季への強い意気込みが伝わってくるような、そんな気がした一日だった。

(文と写真=田沼 哲)

デモランを終えたバトンが、グランドスタンドを埋めたファンの声援に応える。
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同じくファンに応える佐藤琢磨と鈴木亜久里。チームの財政事情が相変わらず厳しいと聞くが、来季のレースでもこうしたハッピーな表情が見られることを期待したい。
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