三菱、ダカールラリー8連覇に気合十分

2007.11.22 自動車ニュース
「チーム・レプソル三菱ラリーアート」の面々。
三菱、ダカールラリー8連覇に気合十分

三菱、ダカールラリー8連覇に気合十分

三菱自動車のモータースポーツ統括する組織「MMSP」は、2007年11月19日、フランスはパリ南30kmに位置するリナ・モンレリー・サーキット内の特設テントで、第30回ダカールラリー(通称パリダカ)に参戦する「チーム・レプソル三菱ラリーアート」の記者発表を行った。

ドミニク・セリエス監督
ドミニク・セリエス監督
ステファン・ペテランセル。三菱で過去3回パリダカを制した彼は、2輪でも優勝経験がある。
ステファン・ペテランセル。三菱で過去3回パリダカを制した彼は、2輪でも優勝経験がある。

■楽には勝てない

三菱の顔、増岡浩はチュニジアでのテストが長引いたために欠席したが、前回大会で3勝目を挙げたステファン・ペテランセル(フランス)を筆頭に、2006年に初優勝した元スキーW杯チャンプのリュック・アルファン(フランス)、パリダカで優勝経験のある2輪から転向したナニ・ロマ(スペイン)らが会見に臨んだ。

三菱は、次回も2007年と同じ4台の「パジェロ・エボリューション」で参戦。同社にとって26回目となるパリダカで「13勝、8連覇達成」を目標に掲げた。

「今大会の目標はシンプル。『優勝すること』。ただ、そう簡単なことではない」とチーム監督のドミニク・セリエス。プライベートチームとの格差を縮小するために「今年4月、ワークスチームに課せられた新レギュレーション(ギアボックスは6段から5段へ、エアリストリクターも32mmから31mmに狭小化)で、クルマのパフォーマンスが落ちてしまったのだから」と続けた。

そのため、クルマが持つポテンシャルを最大限引き出しつつ、細部に至るまで信頼性の向上を図ったという。
7月にはモロッコで3週間、サスペンションやタイヤを中心に7000kmの走行テストを実施。また、10月上旬に開催された「UAEデザートチャレンジ」にも実践テストとして参戦し、競合するフォルクスワーゲンやBMWを抑えて、みごとペテランセルが優勝した。準備は着々と進んでいるようだ。

リュック・アルファン(写真左)とコドライバーのジル・ピカール。
リュック・アルファン(写真左)とコドライバーのジル・ピカール。
会見は、フランスのパリから南へ30kmの、リナ・モンレリー・サーキット特設テントにて行われた。
会見は、フランスのパリから南へ30kmの、リナ・モンレリー・サーキット特設テントにて行われた。

■最強の布陣

三菱の強さは、豊富な経験とマシン作りに限らず、チームワークも重要視するところにある。ドライバーとコドライバーが揃って、アルプスやスペインで本格的な登山を行ったり、マウンテンバイクを走らせたりと、過酷な状況下での体力と精神力を一丸となって鍛える“強化合宿”も行っているという。

そんなパリダカ参戦への狼煙をあげる大切な記者会見なのに、中心ドライバーのひとりが欠席する程のテスト内容がまた気になるところ。セリエス監督は「極秘テストのため、内容は明かせない。テストを行っているのがヒロシ(増岡)なのは、タマタマだ」と、頑なにコメントを拒んだ。
本番に臨む車両にはサプライズが用意されているのかもしれない。

パリダカの前哨戦と位置付けられている「UAEデザートチャレンジ」でトップに立ちながらもクラッシュ&リタイアしてしまったアルファンは、「あれは僕のミスでも、マシントラブルでもない。ロードブックでは平らだったが、突然溝に出くわして避けられなかったんだよ」とサバサバ。
パリダカが待ち遠しいといった様子だが、ライバルメーカーらに話が及ぶと、「彼らのクルマは速いんだよ! 信頼性も上げてきたしね」と、前回大会以上に激戦が繰り広げられることを予想した。

三菱は、同一チームとして記録更新中の連勝を「8」に伸ばすため、2008年大会ではドライバーを含み総勢70名体制で挑む。6台のアシスタンスカー、5台のアシスタンスカミオン、競技車両と同じコースを疾走する2台のクイックアシスタンスカミオンの計13台でマシンをサポートする。
また、将来も見据えて、3勝(2輪では6勝)を遂げたエースのペテランセル、2勝の増岡、1勝のアルファンら最強布陣を構える三菱は、ロマを含め全4人のドライバーと2009年まで契約更新したことも発表された。

(文と写真=野口友莉/YUYU)

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