「シトロエン」の超モダンショールーム、パリにオープン!

2007.10.06 自動車ニュース
ショールーム1階で来場者を迎えるコンセプトカー、「シトロエンCメティス」。
「シトロエン」の超モダンショールーム、パリにオープン!

「シトロエン」の超モダンショールーム、パリにオープン!

仏「シトロエン」は2007年9月27日、パリのシャンゼリゼ通りに新しいショールーム「C42(セ・キャラントドゥ)」をオープン。29日から一般公開した。


「シトロエン」の超モダンショールーム、パリにオープン!の画像

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■歴史を包むガラスの塔

ガラスと金属をふんだんに使用した幾何学的な外観――

高さ30m、幅12m、総面積1200平方メートルの建物内部は、地下1階から天井まで吹き抜けになっており、中央には、クルマを展示する8つの回転式プラットフォームが縦に並ぶ。色彩は同社のイメージカラーにあわせ、地下は赤、地上階は白が基調になっている。

訪れた人は、中央の展示物を取り囲むように、螺旋階段状を上りながらクルマを見物できる。総ガラス面積は650平方メートルあり、室内はとにかく明るい。ウィンドウの内側から眺めるシャンゼリゼ通りやパリの景色も格別だ。
とはいえ、階段と一部の通路の幅は2mほど。高所恐怖症の人には覚悟が必要かもしれない。最上階から下を見下ろすと、眩暈をおこしそう……ただ、そんな人はエレベーターも利用できるので、どうかご安心を。

新ショールームのオープニングには、「永遠のイノベーション」をテーマに、同メーカーを象徴する8台のクルマが展示された。
最上階には、代表的モデルの中で最も古い「トラクションアヴァン」、その下には「2CV」「DS」、そして、現行のフラッグシップモデル「C6」、コンパクトMPVの「C4ピカソ」、同社初のSUV「Cクロス」、1階にはコンセプトカーの「Cメティス」、さらに地下には「Cエアプレイ」……
と、上から下に向かって「過去・現在・未来」が表現される。

「C42」では、自動車の販売は行わないが、今後は、記念やお土産になりそうな小物などを販売。また、将来的にはおよそ4か月ごとにテーマを決めて展示品も変えていくという。

ちなみに、「C42」とは、シンプルに、シトロエンの“C”とシャンゼリゼ通り“42”番地からネーミングされた。

1932年当時のショールーム。
「シトロエン」の超モダンショールーム、パリにオープン!

■ゆかりの地でありながら……

この場所とシトロエンの縁は古い。1919年、同社の販売店があったシャンゼリゼ通りで、シトロエン「10HP」の発表会が行われた。1927年には、42番地で、新モデルを展示するショールームをオープン。1932年には、巨大なウィンドウとメタルの使いかたが斬新な建物にした。
その後、「トラクションアヴァン」「CX」を展示するなど、情報の発信基地として、60年近く重要な役割をはたしてきた。

ところが、1984年にはレストランチェーン店が入居し、クルマは1〜2台がエントランスに飾られるだけに。以後20年、そのままとなった。

「C42」のデザイナー、マニュエル・ゴトラン氏。
「C42」のデザイナー、マニュエル・ゴトラン氏。
「C42」外観。まわりの建物とのコントラストは強烈だ。
「C42」外観。まわりの建物とのコントラストは強烈だ。

■シャンゼリゼで32年ぶりの新建築

そんなシトロエンは2000年、「世界に驚きを与えるメーカーとして認知してもらう」べく、大胆(!)で革新的(!)な同社を象徴する新しいシンボルとして、今回のプロジェクトを立ち上げた。
ここ数年、好調な現行市販車の「C」シリーズや、2連覇中のWRC(世界ラリー選手権)参戦など、ビッグプロジェクトが動き出した時期と重なる。シトロエン復活のエネルギーが社内で活性化したと思われる。

「C42」プロジェクトとして、国内外の建築家約50名からデザインを募集。最終的にフランス人女性マニュエル・ゴトランのアイデアが採用された。
2007年9月、過去のイメージを踏襲しつつ、シトロエンの「ダブルシェブロン」マークを象徴的に表現した、超モダンな建物に生まれ変わった。

しかし、ここは歴史的景観を保護するために、新建築に多くの規制がかかるパリ市だ。
なかでも世界的に有名なシャンゼリゼ通りで、外壁を含めた完全な建て替えが行われたのは、じつに32年ぶり。場所がら資材の搬入が夜間に限られるなど、建築作業は苦労が絶えず、完成まで3年半を要した。

ちなみに、世界25カ国から集まったプレス向け会見では、プロジェクトのコストに質問が集中したが、同社のジル・ミッシェル社長は一切明かさなかった。企業のイメージを体感する抽象的な空間となるだけに、現実的な面は伏せておきたいのだ。

ところで、“パリの顔”シャンゼリゼ通りには、他に4つの自動車メーカーのショールームがある。メトロ「フランクリンDルーズベルト」に近いこのシトロエン「C42」から凱旋門に向かって登っていくと、順に「アトリエ・ルノー」(53番地、道路左側)、「メルセデス・ベンツ・シャンゼリゼ」(118番地/右側)、「ランデブー・トヨタ」(79番地/左側)、「プジョー・アヴェニュー」(136番地/右側)と並ぶ。

みなさん、パリ旅行の際には、新装「C42」を筆頭にショールーム巡りをしてみてはいかがでしょうか?

「C42」:www.C42.fr

(文と写真=野口友莉/YUYU)

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