三菱「ランサーエボリューションX」、デビュー

2007.10.01 自動車ニュース
「三菱ランサーエボリューションX」
三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー

三菱「ランサーエボリューションX」、デビュー

三菱自動車工業は2007年10月1日、高性能スポーツセダン「ランサーエボリューション」の最新モデル「X(テン)」を発表。同日に発売した。

発表会場の壇上にはストリップモデルが置かれ、機能実験部の布野洋氏が新技術の解説を行った。
三菱「ランサーエボリューションX」、デビュー
目標の販売台数は、2007年下期で4000台とのこと。今後は2008年2月に北米で、続く5月に欧州で発売される予定だ。
三菱「ランサーエボリューションX」、デビュー

■新型は「脱カルト」

1992年10月以来、三菱を代表するハイパフォーマンスモデルとして代を重ねてきた「ランエボ」が、「X(テン)」すなわち10世代目になった。

新型のコンセプトは、「誰もが安心して楽しめるハイパフォーマンスセダン」。
ひたすら速く走ることを至上命題としてきた“兵器”ランエボだが、高級セダンのユーザーなども意識し、「ドライビングの気持ちよさ」「所有するよろこび」といったエモーショナルな味わいが得られるようにしたという。

ライバル「スバル・インプレッサ」はハッチバックに路線変更したが、こちらは高性能な4ドアセダンのまま。ただし、見た目、中身の変化は大きい。
「ギャラン・フォルティス」をベースとする車体は、先代に比べて寸法、車重ともに増大。エンジンは初代から続いた伝統ユニットを入れ替え、さらに、新開発のツインクラッチ式2ペダルMTや、姿勢制御システムなど、同社のこれからを担う最新技術が盛り込まれた。

ラインナップは、基本装備充実の一般向けグレード「GSR」と、競技ベース車両「RS」の2種類。駆動方式は4WDのみである。
価格は、前者は5MTが349万5450円で、11月下旬の発売が予定される2ペダルMTは約25万円増しの375万600円。後者「RS」は5MTのみ用意され、299万7750円となっている。

「ギャラン・フォルティス」と共通の逆スラントノーズ顔。冷却効率のため、ボンネットにはエアスクープが穿たれ、ナンバープレートはバンパー左側に移された。
三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー

三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー

■トレッドとホイールベースを拡大

先代「IX(ナイン)」のデビューから、2年7か月ぶりのモデルチェンジ。とはいえ、2年前の東京モーターショーに出展された「コンセプトX」のデザインをほぼそのまま維持するカタチで、最終的に「ランエボX」はデビューを迎えた。
ベースモデルは、周知のとおり、「ギャラン・フォルティス」の名で今年8月から先行販売されている。

ランエボXのサイズは、全長×全幅×全高=4495(+5)×1810(+40)×1480(+30)mmで、ホイールベースは2650(+25/カッコ内は「IX」比)mm。トレッドも30mmアップした。横方向への拡大とロングホイールベース化は、ゆとりの居住空間を求めた結果だという。
ボディ剛性の強化が図られ、ねじりで4割、曲げで6割のアップを主張。一方、ボンネット、フロントフェンダー、ルーフなどアルミ材を採用し、スチールに比べて17.5kgの軽量化を実現するも、車重そのものは先代に比べ100kgほど増加した。

インテリアも、基本的に兄弟車「ギャラン・フォルティス」と共通で、インパネ両サイドがシートから遠ざかるデザインが特徴。ただし、シートはお約束のスポーティな「レカロ」となる(「GSR」)。

「馬力競争よりも中低速の使いやすさを重視。300psにはこだわらなかった」とは中尾龍吾プロダクトエグゼクティブの弁。「ただし、海外ではセッティングを変更するので、大台超えがありうる。」
三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー
新開発の2ペダルMT「TC-SST」。
三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー

■中身、総入れ替え

エンジンは、初代ランエボから脈々と続いた「4G63型」に別れを告げ、新開発の2リッター直4ターボの「4B11型」エンジンが搭載された。
最高出力はサンビャクの大台越えならず、280ps/6500rpmの据え置き。いっぽう、最大トルクは43.0kgm/3500rpmに高められた。

むしろニュースは、オーソドックスな5MTに加えて、新開発の2ペダルMT「TC-SST」(ツインクラッチ・スポーツシフトトランスミッション)が用意されたこと。2枚のクラッチ板を用いて素早い変速を図る、フォルクスワーゲン・グループの「DSG」(ダイレクトシフトギアボックス)と類似のギアボックスである。
駆動方式は、いわずもがなの4WD。足まわりは引き続き、フロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンク式だ。街乗り仕様「GSR」では、「エンケイ」の18インチホイールと「ブレンボ」製ブレーキが標準で組み合わされる。

ソフト面からは、新開発のトラクション制御システム「S-AWC」(スーパーオールホイールコントロール)を採用。加速、減速、旋回すべての状況において、シームレスなトラクションコントロールが可能になったと謳われる。


三菱「ランサー・エボリューション」、10世代目がデビュー

三菱「ランサーエボリューションX」、デビュー

■イマ風装備も

「エボX」には、数々のイマ風な装備が用意される。ステアリング操作に応じてライトの方向を変える「アダプティブフロントライティングシステム」、さらに、キーレスエントリーや盗難防止のイモビライザー&アラームは「GSR」で標準。雨滴感応式のワイパーやオートライトもオプションで選べる。
安全面では、運転席のニーエアバッグが標準(「GSR」)。サイド&カーテンエアバッグはオプションとなっている。

(webCG 関)

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