第14戦フェラーリ1-2でコンストラクターズタイトル獲得【F1 07】

2007.09.17 自動車ニュース

キミ・ライコネン(中央)、2位フェリッペ・マッサ(左)、3位フェルナンド・アロンソ(右)を従え、スパで3連勝を達成した。(写真=Ferrari)
第14戦フェラーリ1-2でコンストラクターズタイトル獲得【F1 07】

【F1 07】第14戦ベルギーGP、ライコネンV、フェラーリがコンストラクターズタイトル獲得

F1世界選手権第14戦ベルギーGP決勝が、2007年9月16日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキット(7.004km)を44周して行われた。

2年ぶりのスパで、フェラーリの2台はフロントローから1-2フィニッシュを達成。キミ・ライコネンが今季4勝目、ベルギー3連覇を飾った。フェリッペ・マッサがこれに続き2位でゴールした。

GP直前、スパイ行為への処罰がマクラーレンに下されたことで、同チームの2007年のコンストラクターズポイントはすべて剥奪された。
これにより2位から1位に繰り上がったフェラーリは、この1-2でコンストラクターズタイトルを獲得したことになる。

3位は、渦中のチームで3年連続のドライバーズタイトルを狙うフェルナンド・アロンソ。ポイントリーダーのルイス・ハミルトンは4位でゴールし、ハミルトン、アロンソのポイント差は2点に縮まった。

5位はBMWザウバーのニック・ハイドフェルド。6位に4戦連続入賞を果たしたウィリアムズ・トヨタのニコ・ロズベルグ、7位レッドブル・ルノーのマーク・ウェバー、そして8位にルノーのヘイキ・コバライネンが入りポイントを獲得した。

トヨタは、予選での勢いを決勝でまたもいかせず、ラルフ・シューマッハー10位、ヤルノ・トゥルーリ11位という順位だった。

ホンダは、本来ならセカンドチームであるスーパーアグリにも抜かれる始末。ルーベンス・バリケロ13位完走、ジェンソン・バトンは油圧系のトラブルでリタイアした。

スーパーアグリ・ホンダは、佐藤琢磨15位、アンソニー・デイヴィッドソン16位でレースを終えた。

スパイカー・フェラーリの山本左近は17位でゴールした。

スタートで先行したフェラーリの2台。その背後では、ルイス・ハミルトン(中央右)とアロンソ(左)がつばぜり合いを演じていた。(写真=Ferrari)
第14戦フェラーリ1-2でコンストラクターズタイトル獲得【F1 07】
名物コーナー、オールージュを駆け上がるライコネン。この1勝でチャンピオンシップでは首位ハミルトンの13点後方まで追い上げてきた。しかしフル得点で3戦=30点しかないことを考えると、初タイトルへの道のりはきわめて険しい。(写真=Ferrari)
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■アンバランスな2007年

9月13日木曜日、パリの国際自動車連盟(FIA)で開かれた世界モータースポーツ評議会。マクラーレンがフェラーリの内部情報を盗んだとするスパイ疑惑に、マクラーレンを黒とする裁定が下された。

その証拠として、マクラーレンのテストドライバー、ペドロ・デ・ラ・ロサやチャンピオンのアロンソらのEメールやログが提出され、ドライバーもスパイ行為に関与していたことが明らかにされた。

それでも、ペナルティはチームに対するもの――罰金1億ドルと、2007年コンストラクターズポイント剥奪――に限られ、ドライバーズタイトルを争うアロンソとハミルトンは直接的な罰を受けなかった……。

マクラーレン圧勝のイタリアGPから一変、1週間後のベルギーではフェラーリの2台が別次元の速さで1-2フィニッシュを奪った。

これにより、フェラーリはマクラーレンなき今年のコンストラクターズチャンピオンシップをわがものとし、ドライバーズランキング3位のライコネンは首位ハミルトンの13点差に迫った。

しかし、残りは3戦しかない。ライコネンが富士、上海、インテルラゴスを制し、かつハミルトンあるいはアロンソが表彰台以下を続けるということは、なかなか考えにくい。

事実上、追放をいいわたされたチームのドライバーが栄冠を目指すという構図。
2007年は、きわめてアンバランスな状況で最終局面を迎えようとしている。

ワールドチャンピオンのアロンソは、スタート直後のハミルトンの攻撃をピシャリとかわし、ハミルトンとの点差を2点に縮めた。(写真=Mercedes Benz)
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スピードは足らなかったが、「いくつかエキサイティングな場面もあった」とレース後に語ったスーパーアグリの佐藤琢磨。本家ホンダのジェンソン・バトンを追い抜くシーンも見せ、15位でフィニッシュした。(写真=Honda)
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■オールージュでサイド・バイ・サイド

2年ぶりのドライバーズサーキット、スパは、最終セクションの“バスストップ・シケイン”などが大きく改修され、全長は7kmの大台にのった。
名コースでのトップ争いは、しかしスタートの一瞬を除いて、単調な様相に終始した。

今年初のフロントロー独占に成功したフェラーリ。スタートを決めたポールシッターのライコネン、2位マッサの背後では、予選3位のアロンソ、同4位のハミルトンがつばぜり合いを演じていた。

鋭角な1コーナーでアウト側からアロンソを攻めるハミルトン。コーナーを抜けてもまだ外側にいるハミルトンに、アロンソはスペースを与えず、ハミルトンはコースからはじき出されてしまう。

これで諦めていてはスーパールーキーと呼ばれない。ハミルトンは名物コーナー、急坂オールージュに向けてアロンソに並びかけ果敢に勝負を挑んだ。しかし無理だと判断すると、坂の途中でアロンソに先行を許した。

これでトップ4は確定。ライコネンはスパ3連覇を難なく達成し、マッサはライコネンに迫るも追い抜きはできず、アロンソがハミルトンに脅かされることはなかった。

チャンピオンシップは接戦だが、レース順位はほぼ予選で決してしまうという、2007年を象徴するパターンでゴールを迎えた。

さらに2007年の戦況をあらわしているのが、ドライバーズランキングだ。1位ハミルトンから14位ラルフ・シューマッハーまで、キレイにチームごとに順位が連なっている。つまりマシンやチームの優劣が顕著に結果に反映されているということなのだ。

そんな2007年も、ヨーロッパでの戦いはこれにて終了。次は30年ぶりにGPが戻ってくる富士スピードウェイでの日本GP。決勝は9月30日に行われる。

(文=bg)

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