第59回:経済性を訴求したクルマの広告(その5)

2007.09.01 エッセイ

第59回:経済性を訴求したクルマの広告(その5)

あなたはどう見る?

“3リッターカー”(3リッターの燃料で100kmの走行が可能)の代表的な存在である、フォルクスワーゲンの「ルポ3L TDI」の広告は、2000年のカンヌ国際広告祭で、TV、プリント媒体ともに金賞を獲得した。

TVCM は、ガソリンスタンドにルポで乗り付けた若い男が、先に給油を終えた男が戻そうとしたホースを受け取り、給油ホースに残っている微量の燃料(軽油)を、絞り出すようにしてルポに入れ、走り去る。視聴者は、燃料がそれほど節約できるクルマだと思うだろうか。それとも、途中のガソリンスタンド全部に立ち寄って、少しずつ燃料を集めるケチな男と見るだろうか。なんともしみったれた行為を逆手に取って、大胆に経済性を強調した表現は見事である。

字幕スーパー:1リッターあたり33.3キロ ルポ

【ルポ3リッターカーTVCM】

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金子 秀之

金子 秀之

早稲田大学商学部卒業。資生堂のアートディレクターとして前田美波里のサマーキャンペーンを担当。1973年博報堂のクリエイティブ・ディレクターとして、サントリーの「ブランディ水で割ったらアメリカン」キャンペーンを手がける。1993年(有)クエスターを設立。広告製作及び海外広告の紹介をして現在にいたる。