さすらいのコラムニスト、大矢アキオによるパリモーターショー2014(街角編)である。 ショー直前まで、エールフランスでは十数日間にわたるストが続けられていた。それは系列の格安航空「トランサヴィア」に地方路線を移管したい会社側と、待遇条件の悪化を嫌うパイロットとの対立だった。しかし街中の広告は圧倒的に「トランサヴィア」のものが目立つ。キャッチは「ビキニを買う値段(35ユーロ)で旅立とう」だ。モノに対する価値観は着々と変化を遂げつつある。その傍らで、食料品店はプレ・ロティ(鶏のロースト)を、パン屋では焼きたてのバゲットを、何十年と同じように提供している。 その間にも、東京の学生時代に憧れたちょっと古いクルマが、十字路からひょっこりと顔をのぞかせる。世界6大モーターショー開催地の中で、新しさと古さが最もうまい具合にミックスされた街。個人的にはそう信じてやまないパリである。   (文=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>/写真=Akio Lorenzo OYA/Mari OYA)