グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2009から(その2)
2009.07.19 画像・写真週末3日間だけの開催にもかかわらず、世界中から15万人のクルマ好きが集まる「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」。往年の名車から次世代車までが集まるイベントで、ゼッタイ見逃せない注目モデルを紹介する。(文と写真=川端由美)
イベントの参加車両は400台と膨大なため、テーマごとに時間を区切ってヒル・クライム・コースを走らせる。写真の「1924年型アルファロメオP2」は、もちろん「戦前クラス」。鬼才ヴィットリオ・ヤーノによる不朽の名作だ。
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イベントの参加車両は400台と膨大なため、テーマごとに時間を区切ってヒル・クライム・コースを走らせる。写真の「1924年型アルファロメオP2」は、もちろん「戦前クラス」。鬼才ヴィットリオ・ヤーノによる不朽の名作だ。
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今年はアウディだけではなく、ブガッティも100周年のアニバーサリー・イヤーを迎える。写真の「タイプ16」は今回参加したブガッティの中でも最も旧く、1912年に製造されたもの。
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シルバーアローズの75周年を記念して、メルセデス・ベンツからは写真の「1938年型メルセデス・ベンツW154」をはじめ、一時代を築き上げた珠玉のレーシングカーが持ち込まれた。
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メルセデス・ベンツ秘蔵のヒストリック・レーシングカーが並ぶ。手前の「W25」は日曜日にジェンソン・バトンがドライブして会場を沸かせた。その奥にも、「W125」「W196」といった歴史的な名車が並ぶ。
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「クラシック・グランプリ」のカテゴリーになると、いくぶん時代が新しくなって「1959年型クーパー・クライマックス」のようなモダーンなマシンが登場する。クーパーのドライバーだったジャック・ブラバムとスターリング・モスの戦いは歴史に残る名勝負になった。
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インディーで活躍した「1965年型ロータス・フォード38」ともなると、(この会場にいると)ぐっと新しい時代のことのように思える。現在は、ヘンリー・フォード博物館に所蔵されている。
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フランスの航空機メーカー、「マトラ」がF1で勝利をおさめてから今年で40年目ということで、同社のフォーミュラカーが4台も集まったのには驚いた。「1968年型マトラ・コスワースMS10」はジャッキー・スチュワートのために用意されたモデル。
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さらには、F1チーム「ウィリアムズ」の名監督として知られたフランク・ウィリアムズがフォーミュラ1の世界に足を踏み入れて40年目。写真は、同じチームに所属するネルソン・ピケとナイジェル・マンセルが覇を争った「1987年型ウィリアムズ・ホンダFM18」。
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今回、「ルイス・ハミルトンが、少年時代に憧れたアイルトン・セナが乗ったF1マシンを走らせる」として、大々的に取り上げられていた「1988年型マクラーレン・ホンダ」。実は、その前にブルーノ・セナのドライブでトラブルが発生し、ハミルトンはステアリングを握ることがかなわなかった。
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1993年に若き日のミハエル・シューマッハーがドライブして、ポルトガルGPで劇的な勝利をおさめた「ベネトンB193」。当時としてはハイテク満載のマシンで、セミAT、アクティブサス、トラクション・コントロールが搭載されていた。
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デイトナが生まれる10年前、ナスカーの黎明期に活躍した「1940年型オールズモビル・ロケット」。
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「えっ!? これがカムリ?」と聞き返したくなるこちらは、正真正銘の「トヨタ・カムリ」。ただし、最高出力800psを生む5.8リッターV8エンジンを搭載したナスカー仕様。今年は、アメリカの有名サーキット「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」が生まれてから50年目でもあり、ナスカーの人気ドライバー、マイク・スキナーがステアリングを握った。
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歴史的な耐久レースで輝かしい戦績を挙げた「クラシック・エンデュランス・レーサーズ」クラスが走り出すと、会場はひときわ盛り上がる。写真の「フェラーリ250GT SWB」は、そのショートホイールベースに加え、空力上の理由でリアエンドを高い位置で切り落としたようなボディから、「パン屋のバン」の異名を持つ。
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ジャガー初のV12にして、初のミドシップである「1965年型ジャガーXJ13」。流麗なスタイリングは、Cタイプ、Dタイプ、Eタイプを手がけた伝説のデザイナー、マルコム・セイヤーの手による。一度は大破したが、リビルトされて今日の姿を取り戻した。
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フォレスト・ラリーステージでは、セバスチャン・ローブが駆る「シトロエンC4 WRC」が登場。砂煙を立てて本気モードの走りを見せた。ちなみに、ローブは今年がグッドウッド初参加。
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グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、どんな歴史的なクルマでも走らせてしまうので、時にはハプニングも。写真の「1970年型フォード・エスコートMk1ワールドカップ」は走行前のもので……。
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そして、こちらが走行後(涙)。オーナーは辛いだろうが、ときにはこんなハプニングが起こるのも、走らせて楽しむイベントならではだ。
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旧車のイベントだと思われがちなグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードだが、実は100年前から未来までカバーする、守備範囲の広いイベントだ。写真の「GT by シトロエン」のように最近のモーターショーで発表されたばかりのコンセプトカーも、ヒル・クライム・コースを思いっきり走る。
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2009年3月のジュネーブ・サロンで発表されたばかりのベントレーの最新モデル、「コンチネンタル・スーパースポーツ」も走行を披露。ベントレー史上最強の630psを誇ると同時に、植物由来のバイオエタノールにも対応できる次世代車である。
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アメリカの電気自動車のベンチャー企業であるテスラも、最新モデルの「ロードスター」を引っさげて参加した。 0-96km/h加速に要する時間はわずか4秒。最高速200km/hを達成する。
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