アストンの売却先、決まる!

2007.03.12 自動車ニュース webCG 編集部

アストンの売却先、決まる!

かねてから売却が噂されていたアストン・マーティン社の行き先が、ついに決まった。
フォードの手を離れ、デイヴィッド・リチャーズ、ジョン・シンダーズらによるコンソーシアム(企業連合)「Investment Dar and Adeem Investment」によって買収されると、2007年3月12日に発表された。

■フォードの手を離れ……

同コンソーシアムは、現在のプロダクト計画を継続させるといい、そのなかには2006年のデトロイトショーで披露された4ドアモデル「ラピード」も含まれる。
また、同社中興の祖たるDr.ウルリッヒ・ベツもチーフ・エグゼクティブの座にとどまる。

コンソーシアムを牽引するデイヴィッド・リチャーズは、モータースポーツ・エンジニアリング会社「プロドライブ」の創設者。スバルのラリー活動のパートナーとして、日本でも知られる。
リチャーズは、今後、アストン・マーティン社取締役の一員となる。「すばらしい機会ではないですか?」リチャーズはいう。
「アストン・マーティンをさらに発展させる材料はそろっています」

ジョン・シンダーズは、北米テキサスはヒューストンとUAE(アラブ首長国連邦)ドバイに拠点をおく銀行家。アストン・マーティン車のオーナーでもある。

Investment Dar は、クウェートにある、中東最大手の投資会社。
Adeem Investment もクウェートの会社で、金融、不動産、物流、食料、そして通信など、さまざまな分野の企業を傘下に置く投資会社である。

「新しいパートナーシップは、アストン・マーティンにとってすばらしい機会です」と語るのは、新生アストンの立て役者ウルリッヒ・ベツ社長。
「フォードのオーナーシップのもと、われわれは成功し、利益を出す会社となることができました。新しいオーナーとともに、社はより成長することでしょう。より高みに達する機会が与えられた、新しい幕開けです」

なお、アストン・マーティンは、従来通り英国ワーウィックシャーのゲイドンに生産設備を置く。

モータースポーツ活動も継続される予定だ。

(webCG)


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2006年のデトロイトで発表された「ラピード」
2006年のデトロイトで発表された「ラピード」

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