三菱デリカD:5 D-Premium(8人乗り)(4WD/6AT)【試乗記】
老舗のカムバック 2013.02.06 試乗記 三菱デリカD:5 D-Premium(8人乗り)(4WD/6AT)……393万4000円
「デリカD:5」のラインナップに、“ポスト新長期規制”に適合したクリーンディーゼルエンジン搭載車が加わった。その昔、デリカといえば、四駆にディーゼルが定番だった。いわば老舗のカムバックである。
待ってた人は多いはず
魅力的な新世代モデルの普及が始まって、遅ればせながらわが国でも乗用車用ディーゼル市場が活気づいてきた。言うまでもなく、自動車に対する先進各国の燃費(CO2排出量)規制強化と、技術革新による環境性能のアップがその背景にある。
2013年1月11日に発売された「三菱デリカD:5」も、そんな新世代ディーゼルモデルの一台。従来の2リッター、2.4リッター、2種類のガソリンエンジンに加え、2.3リッターのコモンレール式DI-Dクリーンディーゼルエンジン搭載車がラインナップされた。これまでもディーゼル車がガソリン車を上回る人気を得てきたデリカシリーズだから、“新顔”というより“老舗の順当なカムバック”といったところか。先代たる「デリカスペースギア」のオーナーのなかには、D:5のディーゼルを待っていた人も多いだろう。
今回D:5に追加されたグレードは、「D-Power package」と「D-Premium」の2車種。車両本体価格は、それぞれ341万9000円と393万4000円。2.4リッター直4を積むガソリンモデル「G-Power package」「G-Premium」と比較すると、30万円ほど割高となる。ただし、ディーゼル車はいずれも「平成21年排出ガス規制」いわゆる「ポスト新長期規制」に適合しているため、100%のエコカー減税を受けられる(自動車取得税、自動車重量税が免税)。また、「平成24年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の対象車となっているため、上限14万円の補助金を受けることが可能。ごく大ざっぱに言うと、ガソリンモデル比、10万円高程度に収まる計算だ。
搭載されるディーゼルエンジンは、2.3リッター(2267cc)直列4気筒16バルブターボ(三菱は2.2リッターと呼んでいる)。最高出力148ps/3500rpm、最大トルク36.7kgm/1500-2750rpm。2.4リッターガソリンのそれらが、170ps/6000rpmと23.0kgm/4100rpmだから、いまさらながらターボと相性のいいディーゼルユニットの、低回転域からのトルクの太さに驚かされる。気になるカタログ燃費(JC08モード)は、2.4リッターガソリン車の11.2km/リッターに対し、ディーゼルは13.6km/リッターとなる。