欧米にはない、日本独自の“不良性”

中でも気になっていたのは、今回直撃した代表取締役の武富孝博さんが「最大のヒット商品のひとつ」と教えてくれた“ふさ”だ。

バックミラーなどにぶら下げるモノで、門外漢からすると「ええ! 何コレ?」という感じだが開発秘話を聞いてビックリ。
「発想の原点は、祭りです。大阪南部にはだんじり祭りってのがあって、使うタスキの端っこにふさが付いてるんですね。で、ある時『これを祭りをまっとうしたクルマにかけよう』と思って。23〜24年前に商標登録しました」

ふ、ふさをドレスアップアイテムとして商標登録!! 凡百のプランナーやファッションリーダーには思いも付かない発想だが、論理には意外に説得力がある。
「今までの日本のドレスアップってどれもヨーロッパかアメリカのマネじゃないですか。ドレスアップブランドの日本代表はどこですねん、と。海外の猿まねをしててもしょうがないでしょう。僕はそれになろうとしたんです」
なにかとドイツのブラバスなど欧米流に影響されがちな日本ブランドにとって、微妙に耳が痛い話だ。

「いわゆるチバラギ的なヤンキーカルチャーってのは世界のどこにもない、あれは日本独自の自動車カルチャーなんです。僕らには僕らの悪いクルマの文化がある。それを合法的に発信しようと。そこが僕らの原点です」
うーん、確かに! 世界のどこへ行ってもクルマ趣味、それもチューニングカーに関しては独自の不良性を抜きに語れない。そういう意味で日本独自の“ふさ”で世界に打って出るってのはアリなのかもしれない。

というか今やトヨタに日産にホンダ……と大メーカーの情報発信基地として使われているオートサロンだけど、そもそもは日本独自の不良自動車カルチャーに原点があった。どっちがその本流かといえば……疑う余地はない。オートサロンはまさしく祭りであり、ショップはその出店みたいなものなのだ。

こちらが「ジャンクションプロデュース」が誇る大ヒット商品の「ふさ」。スワロフスキークリスタルをあしらったものや、水晶ビーズでできたものなど、種類も豊富。
こちらが「ジャンクションプロデュース」が誇る大ヒット商品の「ふさ」。スワロフスキークリスタルをあしらったものや、水晶ビーズでできたものなど、種類も豊富。 拡大
今回お話をうかがった、「ジャンクションプロデュース」代表取締役の武富孝博さん(写真右)。
今回お話をうかがった、「ジャンクションプロデュース」代表取締役の武富孝博さん(写真右)。 拡大
ブースにはいたるところに「和」のテイストを感じさせるアイテムが。こちらはなんと数珠。クルマの内装を飾るドレスアップアイテムを見ても、今回紹介した「ふさ」の他に、提灯(ちょうちん)をモチーフにしたアクセサリーなどが扱われている。
ブースにはいたるところに「和」のテイストを感じさせるアイテムが。こちらはなんと数珠。クルマの内装を飾るドレスアップアイテムを見ても、今回紹介した「ふさ」の他に、提灯(ちょうちん)をモチーフにしたアクセサリーなどが扱われている。 拡大
小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

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