メルセデス・ベンツB180ブルーエフィシェンシー(FF/7AT)【ブリーフテスト】
メルセデス・ベンツB180ブルーエフィシェンシー(FF/7AT) 2012.07.02 試乗記 ……372万3000円総合評価……★★★
フルモデルチェンジを受け2世代目に進化した「メルセデス・ベンツBクラス」。プラットフォームからパワートレインに至るまで改められた新型の走りと使い勝手を試した。
未完の大器
“背の高い2列シート輸入ワゴン”が次々と撤退するなか、例外的に人気を集めてきたのが「メルセデス・ベンツBクラス」だ。「Aクラス」とともにメルセデス・ベンツのエントリーモデルとして重要な役割を果たしてきた実績を買われ、フルモデルチェンジ後も日本市場での販売が継続される。
鳴り物入りで採用した二重構造フロアと決別した新型Bクラスは、全高が従来の1605mmから1540mmに下がった。日本のユーザーにとって、タワーパーキング利用の妨げにならないのは朗報だろう。旧型よりも65mm低くなったとはいえ、一般的なセダンやステーションワゴンに比べると背の高いBクラスはキャビンに余裕があり、ミニバン的な使い方も十分可能だ。
1.6リッター直噴ターボエンジンと7段デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせた最新のパワートレインは、パワーと燃費を両立し、フィーリングもいい。アイドリングストップ機構も、その素早い復帰には目を見張るばかりだ。
いいことずくめのBクラスだが弱点もある。乗り心地がメルセデス・ベンツらしくないことだ。ひとことで言うと粗削りな仕上がりなのだ。「乗り心地はあまり気にしないよ」という人なら止めないが、そうでない人には「もう少し待ったほうがいいと思うよ」とアドバイスしたい。他の部分がよくできているだけに、なおさら惜しい。早急な対策を期待したい。