ディーゼル車の方が疲れない?

それと肝心なのが、走りの味わいだ。これは“ロングツーリング”だから実感できたことだけれど、約2日間かけて1000km、それぞれのクルマを交互に走らせた結果、CX-5の方が圧倒的にラクチンで、しかも楽しく感じられたのだ。
今回の試乗会に参加した人全てが同意していたんだけれど、個人的には、プリウスαに乗ったときの疲労度を「10」とすると、CX-5は「7〜8」……いや「6〜7」ぐらいかな(笑)。

理由は大きくふたつある。まずはコントロール性。短距離を走っただけでは分かりにくいが、例えば東京から御殿場、御殿場から浜松、浜松から大阪の先という具合に、一度に100〜200kmのまとまった距離を走り続けると見えてくることがある。

俺たちは燃費のテストをしていることもあって、90〜100km/hの決まった速度で巡航するわけだけれど、ハイブリッドカーであるプリウスαの場合、一定の速度をキープするのが難しい。アクセルペダルの動きに対し、エンジンは素直に連動してくれず、エンジンとモーターの出力配分をどうするか、コンピューターがいちいち判断している。しかも、燃費を意識した最近のクルマらしく、エンジンブレーキが効きにくい。結果、登り坂では遅く、下り坂で速くなる。

かたやCX-5のディーゼルエンジンは、アクセルペダルの動きに対して“確実に回る”。スピードメーターを常に意識してはいなくても、交通の流れを目で見ながら自然とアクセルをオンオフしていくだけで、一定速度をキープしやすい。

それとハンドリングだ。ハイブリッドのプリウス系はご存じの人も多いと思うが、ゼロトーイン、つまり転がり抵抗を徹底的に減らすために、タイヤはまっすぐ前を向いている。
ところがこれだと、ステアリングを切った時に、レスポンスが遅れ気味に感じられたりする。グリップ低めのエコタイヤを装着すると、その傾向はより強くなり……それがまた「エコカーはつまらない」と言われる一因になったりするのだが、CX-5にはそれがない。走りの良さをうたうだけあって、ハンドリングもなかなかいいのだ。


第449回:ロングドライブで分かった「マツダCX-5ディーゼル」の本質 これは前代未聞の“肉食系エコカー”だっ!!の画像 拡大
「ひと目で運転してみたいと感じられる空間」をテーマにデザインしたという、「マツダCX-5」のインテリア。
「ひと目で運転してみたいと感じられる空間」をテーマにデザインしたという、「マツダCX-5」のインテリア。 拡大
こちらは、「プリウスα」のパワーユニット。基本的に「プリウス」と共通の、ガソリンエンジンとモーターからなる「THS II」(トヨタハイブリッドシステムII)が搭載されている。
こちらは、「プリウスα」のパワーユニット。基本的に「プリウス」と共通の、ガソリンエンジンとモーターからなる「THS II」(トヨタハイブリッドシステムII)が搭載されている。 拡大
小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

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