生き残るにはスカイアクティブしかない!

山内それはさておきリーマンショックでは、世界レベルの大手が倒れたわけですよ。それも2つも(GMとクライスラーの破産法申請を指す)。それだけの経済変動が起こり、世界が変わったわけです。その中でわれわれは残念ながら手が打ててなかった部分があった。輸出比率が高くて為替(の変動)に弱いとか、先進国中心で頑張ってきたのに、伸びたのはほぼ新興国だったとか。もう一つは、環境技術革命です。つまり為替円高対策と新興国対策と環境技術、この3つを同時にやらなければいけない。しかも一歩間違えれば会社がなくなる時代の中、生き残るためには、環境技術はスカイアクティブ一本しかなかった。われわれにはそれしかなかったんだから。

小沢
とにかくヤルしかなかったと。

山内
そうです。新興国対策には工場を作るしかない。為替円高リスクにはモノ作り革新で、1ドル77円でも利益が出る構造にするしかない。為替は一企業でコントロールできないし、われわれはこの4年間泣いたから。もう為替では泣かないと。そういう構造にしたいというのが、われわれの目標です。その3つをいっぺんにやっていくんだから大変なんです。カネがあってもいくらあっても足りない。しかも、そのカネを全部こっちに(梶山さんを見て)つぎ込んだわけで(笑)。

小沢
最近よく韓国企業が判断が速くて投資がすごいっていうじゃないですか。比べると日本企業は保守的なっていうイメージがあった。でも、今回は負けないぐらい頑張ったっていうか、博打(ばくち)を打ったんですね?

山内
そうです、その通りです。経営はある意味、賭けなきゃいけませんから。余裕がない分、開き直れたのかもしれません。

ちょっと懐かしいこちらのコンセプトカーは、2009年の東京モーターショーで発表された「マツダ・清(きよら)」。燃費のために内燃機関を磨き上げるという、今日のスカイアクティブ技術を体現した一台であり、今日の「アテンザ」や「CX-5」などのご先祖様にあたる。当時はまだスカイアクティブという名前は決まっておらず、研究段階にあったその技術は「SKY(スカイ)コンセプト」と総称されていた。
ちょっと懐かしいこちらのコンセプトカーは、2009年の東京モーターショーで発表された「マツダ・清(きよら)」。燃費のために内燃機関を磨き上げるという、今日のスカイアクティブ技術を体現した一台であり、今日の「アテンザ」や「CX-5」などのご先祖様にあたる。当時はまだスカイアクティブという名前は決まっておらず、研究段階にあったその技術は「SKY(スカイ)コンセプト」と総称されていた。 拡大
こちらは2010年に発表されたコンセプトカー「靭(SHINARI)」。今日のマツダのデザインコンセプト「魂動」を体現した、最初の一台。
こちらは2010年に発表されたコンセプトカー「靭(SHINARI)」。今日のマツダのデザインコンセプト「魂動」を体現した、最初の一台。 拡大
小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

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