ルノー・カングー イマージュ(FF/4AT)
遅くても楽しい 2013.05.30 試乗記 2007年のフランクフルトショーでデビューした「カングー」。発表から5年を経ても、ルノー・ジャポンの総販売台数の半分以上を占めるという人気車種の魅力を確かめた。人に薦めたくなるクルマ
先日、知り合いのカメラマンのTさんがぴっかぴかの「ルノー・カングー」に乗って撮影現場に現れた。「いいクルマ買いましたね~」と声を掛けると、「あなたが薦めてくれたんじゃないですかっ!」と返された。
そうでした、そうでした。ちょっと前、Tさんから「次のクルマは何がいいですかね~?」と相談されたのだ。走行距離が20万kmに近づいた2代目「アウディS4」にお金がかかるようになったことと、お子さんが生まれるタイミングが重なり、Tさんはクルマを探していた。
仕事とプライベートの両方に使えるクルマということで、迷わず「カングー」と答えたのだった。
「カングーを薦めたのは正解だったのか?」と考えながら、久しぶりにカングーの革巻きのステアリングホイールを握る。革巻き? 今回試乗するのは上級グレードの「ルノー・カングー イマージュ」なのだ。革巻きステアリングホイールが備わるほか、標準モデルではボディー同色となるフロントバンパーがシルバーになり、ファブリックのシートも3トーンになる。
イマージュのほうが全体に高級というか華やかな雰囲気になり、標準モデルの4AT仕様が229万8000円であるのに対して、イマージュが244万8000円。「バンパーとシートとハンドルが違うだけで15万も高いなら、標準でいいかな」と思われる方も多いかもしれない。
でもどっちにしようか悩んでいる方がいらしたら、迷わず15万円高のイマージュを推したい。標準モデルには用意されないESP(電子制御式の横滑り防止装置)がイマージュには標準装備されるからだ。これは絶対に付けるべき安全デバイスだ。