キーワードは「狭幅大径サイズ+高内圧」

最近のエコカーがカタログでCd値の低さをアピールしていることからも分かる通り、空力抵抗は燃費にかかわる重要な要因。特に車速が上がるにつれて加速度的に増加するため、高速走行時には大きな影響を及ぼすとされている。ブリヂストンが狭幅のタイヤにこだわった理由の一つは、その空気抵抗の抑制にある。例えばタイヤ幅を205mmから155mmにすると、60km/h走行時の空気抵抗は3.7%低減する。これはタイヤ転がり抵抗の4.5%減に相当するという。

また、空気圧を高めればタイヤの踏面(地面と接地している面)の変形が抑えられ、燃費が改善するのは皆さんご存じの通り。最近では、エコカーを中心にメーカー指定の空気圧も高めにとられる傾向にあり、なかには280kPaという高圧が指示されている車種もあるくらいだ。
もちろん、その効果は圧が高まるにつれて次第に頭打ちとなるが、狭幅大径サイズのタイヤではその度合いが緩く、より高い空気圧で、より高い転がり抵抗低減の効果が期待できるのだとか。

ちなみに、エコピアEP500オロジックが想定する指定空気圧は驚異の320kPa(!)。これに狭幅大径サイズの恩恵(そもそも大径タイヤは小径タイヤより踏面の変形が少ない)や、専用のトレッドゴムやトレッドパターンといった最適化技術を組み合わせることで、従来品より約3割も転がり抵抗を低減している。

一方、特殊な形のタイヤということで、どうしても気になるのが安全性や操安性といった、いわゆる「タイヤの基本性能」。狭幅で、踏面の変形も抑えられているとなれば、地面とタイヤの接地面積が減ってグリップ力が低下するイメージがあるのだが……。
実際には「普通のタイヤでも、細いものの方が太いものより排水性が良いでしょう? エコピアEP500オロジックでは、必要以上に溝を掘る必要がなくなって、その分をトレッド剛性の強化にまわすことができました」とのこと。むしろ、トレッドゴムやトレッドパターンを新開発したエコピアEP500オロジックの方が、従来品よりウエットグリップ性能は高く、路面での旋回性能は5%、制動性能は8%向上しているという。

特殊なタイヤサイズや高い空気圧に合わせて開発された「エコピアEP500オロジック」のトレッドパターン。狭幅の接地特性を生かして排水性を確保し、同時に高いトレッド剛性を確保している。
特殊なタイヤサイズや高い空気圧に合わせて開発された「エコピアEP500オロジック」のトレッドパターン。狭幅の接地特性を生かして排水性を確保し、同時に高いトレッド剛性を確保している。
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「エコピアEP500オロジック」の開発にも用いられた、タイヤ踏面挙動の計測およびシミュレート技術の「アルティメット アイ」。9つの三軸センサーが埋め込まれたローラー上でタイヤを回転させることで、様々なシチュエーションのもとでの、トレッド面の状態を計測。接地圧や「タイヤと路面の擦れる力」などの情報を、可視化することができる。
「エコピアEP500オロジック」の開発にも用いられた、タイヤ踏面挙動の計測およびシミュレート技術の「アルティメット アイ」。9つの三軸センサーが埋め込まれたローラー上でタイヤを回転させることで、様々なシチュエーションのもとでの、トレッド面の状態を計測。接地圧や「タイヤと路面の擦れる力」などの情報を、可視化することができる。
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