普及には大きな課題も

このように、さまざまな新技術の投入によって燃費性能とウエット性能の両立を実現した狭幅大径タイヤ。私などは説明を聞いていて「それなら19インチでとどめないで、もっと径を大きくしまえばいいんじゃないの?」と思ってしまったが、もちろんそんなことはなかった。

というのも、大径にしすぎるとタイヤの重量がかさんで燃費が悪化してしまうし、乗り心地や操安性といった基本性能が保(たも)てなくなるからだ。そもそも、タイヤの径はクルマの設計レイアウトに大きな影響を及ぼすので、際限なくサイズを大きくするのは無理。今回のエコピアEP500オロジックだって、現在のところ装着できるのはBMW i3一車種なのだ。

というわけで、エコピアEP500オロジックの喫緊の課題は、ずばり適応車種の拡大。そのあたりはブリヂストンも重々承知の上で、各自動車メーカーに、このサイズのタイヤを履けるクルマの開発を働きかけているという。
ちなみに、「オロジックの狭幅大径タイヤは、幅が狭くて場所を取らないので、特に床にバッテリーを敷き詰めるタイプのEVと相性がいいはず。また大径なので、インホイールモーター式のEVにも十分に対応できる」とのこと。直近は無理にしても、やがてはBMW i3に続いて、オロジックのタイヤを履いたEVが登場するかもしれない。

今回の取材では、説明会の後にこのタイヤを装着したBMW i3を撮影する機会が設けられていた。普通の幅、普通の径のタイヤに慣れてしまった目からすると、やはりこの形には少々面食らってしまう。しかし「MG A」や「オースチン・ヒーレー」の時代は、こんな風に細いタイヤが主流だったのだ。このタイヤが普及すれば、燃費性能の基準だけでなく、私たちが思う「かっこいいクルマ」の形も少し変わるのかもしれない。

(webCG 堀田)
 

「BMW i3」に装着された「エコピアEP500オロジック」。サイズは標準モデルが155/70R19、「レンジ・エクステンダー搭載車」が前:155/70R19、後ろ:175/60R19となる。
「BMW i3」に装着された「エコピアEP500オロジック」。サイズは標準モデルが155/70R19、「レンジ・エクステンダー搭載車」が前:155/70R19、後ろ:175/60R19となる。
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「BMW i3」を真後ろから見た図。到底、19インチタイヤを履いているとは思えない。
「BMW i3」を真後ろから見た図。到底、19インチタイヤを履いているとは思えない。
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当日は、短距離ながら「BMW i3」の試乗も実施。「エコピアEP500オロジック」を装着した同車の乗り味にが気になる人は、ぜひ『webCG』の試乗記をご覧あれ。
当日は、短距離ながら「BMW i3」の試乗も実施。「エコピアEP500オロジック」を装着した同車の乗り味にが気になる人は、ぜひ『webCG』の試乗記をご覧あれ。
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