東シナ海の荒波を切って進む走破性
2013年4月、佐世保市は五島列島の一つを構成する小値賀町とともに、国土交通大臣から新観光圏の認定を受け、「海風の国」をテーマに、観光立国・日本の顔となる海を中心とした観光地域づくりに取り組んでいる。具体的には地域に根ざした豊かな観光コンテンツを陸路は「海風の国」を感じることができる港まち佐世保ならではのオリジナル観光バス、海路はプレジャーボートでつなぐ、交流滞在型の観光プログラムの開発を目指している。
そして、その海路の実証実験がトヨタのプレジャーボート「PONAM-35」を使って行われ、筆者も取材でそれに同行した。
その日の佐世保はちょうど梅雨入りしたばかりで、絶好のクルージング日和とはいかなかったが、それでも時折、雲間から太陽が顔を出すこともあり、九十九島の島々を縫うように佐世保の海をクルージングするのは実に気持ちがよかった。海面が近く、風を感じながら高速で疾走するプレジャーボードの旅は大型の観光船では味わえない爽快感がある。海鳥や岩がとても身近に感じられる。まさに「海風の国」のコンセプトにピッタリであった。開放感あふれるフライングブリッジからの眺めもよく、エンジンの振動や騒音が少ないので、会話が弾んだ。
そしてボートは外洋に出て小値賀島を目指す。小値賀までの距離は約60kmである。外洋に出ると海の様相は一変した。波の高さも形も近海のそれとはまったく異なる。飲み込まれそうな高波が次から次へと容赦なくボードに襲いかかってくる。周囲に島影はなく、ただただ大海原が広がるだけ。その中をわずか35フィートのPONAM-35が波を切り、力強く進んでいく。スリル満点。へたなジェットコースターよりも面白い。「かつてこの海を多くの留学僧たちが命がけで大陸に渡っていったんだよなあ」などと天平の甍(いらか)の世界に思いをめぐらしているうちに無事、ボートは小値賀島の港に到着した。
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