『T1』とは別の1984年が舞台

『T1』は1984年公開で、舞台は同じ年のロサンゼルスだ。2029年の世界では人工知能のスカイネットが反乱を起こして人類が絶滅寸前に追い込まれていたが、英雄ジョン・コナーの活躍で抵抗軍が勢力を盛り返していた。スカイネットはタイムマシンでT-800を1984年に送り、ジョンの母親であるサラ・コナーの殺害を企てた。そうすればジョンは生まれず、人類の反撃を阻止することができる。

抵抗軍はサラを守るために兵士カイル・リースをタイムマシンに乗せた。『T1』では死闘の末にカイルがT-800を破壊する。しかし、『T2』では新型のT-1000がサラとジョンを襲ってきた。液体金属でできていて、一度触れたものなら何にでも変身できる能力を持つ。銃で撃ってもすぐに再生するから厄介だ。超強力なマシンに対抗したのは、敵だったはずのT-800である。未来のジョンがプログラムを変えてサラとジョンを守るように改造して送り込んできたのだ。T-800はT-1000を溶鉱炉に落として始末し、CPUを悪用されないように自らも煮えたぎる鉄の海に沈んでいった。

『ジェニシス』では、抵抗軍がスカイネットを追い詰め、完全勝利を収めようとしていた。しかし、機械軍は機能を停止する寸前にT-800を過去に送り込む。サラを守るために後を追ったのは、もちろんカイル・リースだ。カイルが1984年のロサンゼルスに転送されると、襲ってきたのはT-1000である。危機に陥ったカイルを救ったのはサラだった。『T1』ではカイルがサラを守ったのに、逆の立場になっている。

ジョンは先回りしてサラが9歳の時にT-800を送り込んでいたのだ。サラは父親代わりのT-800に育てられ、屈強な戦士に成長していた。ワルモノのT-800とT-1000を破壊し、サラとカイルは2017年に向かう。『T1』では1997年が「審判の日」だったが、タイムラインが書きかえられてしまったため、スカイネットは2017年に行動を起こすらしい。

(C)2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 
(C)2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved.  拡大

第103回:1984-1997-2017――未来は変えられるのか?『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の画像 拡大

第103回:1984-1997-2017――未来は変えられるのか?『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の画像 拡大

第103回:1984-1997-2017――未来は変えられるのか?『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の画像 拡大
鈴木 真人

鈴木 真人

名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。

あなたにおすすめの記事
新着記事