マツダのデザインへの挑戦は続く

――フロントウィンドウ、リアウィンドウともに強く寝ていて、ルーフに向かって絞り込みが強いデザインですね。

小泉:キャビンではなくキャノピーにしたかったんです。航空機がもつ雰囲気を取り入れています。

――どういうユーザーを思い浮かべてデザインしたのですか?

小泉:若いエリート層です。多くの若者から憧れる存在にしたいと考えながらデザインしました。

ここのところ、商品やPRなどからマツダの上昇志向のようなものを感じるようになったが、インタビューを終え、その印象を強くした。そこで最後に「マツダはプレミアムブランドを目指しているのですか?」という直球の質問をぶつけてみたところ、「プレミアムの定義にもよりますが、われわれは価格やヒエラルキーの面でいわゆるプレミアムを目指すわけではなく、とにかくデザインに憧れていただけるという意味でのプレミアム性は獲得したいと考えています」という答えが返ってきた。だんだん“買えないマツダ”になっていくんじゃないかという懸念が払拭(ふっしょく)され、安心した。

越 KOERUの存在は、今後のマツダ車がもうしばらくは魂動デザインにのっとったカタチで登場することを示している。今回のフランクフルトショーでは、各ブランドからミドルサイズより小さなクロスオーバーを含むSUVが多数出展された。SUV勢力はこの先も拡大の一途であることが予想される。そうした時代にあって、越 KOERUは、「デザインでまだまだ存在感を示すぞ!」というマツダの意思表示のように感じられた。

(文=塩見 智/写真=塩見 智、Thomas Niedermuüller/Getty Images for Mazda Motor Co.)

「越 KOERU」のワールドプレミア(世界初公開)の様子。
「越 KOERU」のワールドプレミア(世界初公開)の様子。 拡大
プレスカンファレンスで登壇するマツダの小飼雅道代表取締役社長兼CEO。
プレスカンファレンスで登壇するマツダの小飼雅道代表取締役社長兼CEO。 拡大
アンベールされた「越 KOERU」。
アンベールされた「越 KOERU」。 拡大
存在感を増したシグネチャーウイングは「強い意志」を、LED導光リングを採用したヘッドランプは「生命力に満ちた瞳」を表現しているという。
存在感を増したシグネチャーウイングは「強い意志」を、LED導光リングを採用したヘッドランプは「生命力に満ちた瞳」を表現しているという。 拡大
あなたにおすすめの記事
新着記事