ボルボS60 D4 R-DESIGN(ポールスター・パフォーマンス・パッケージ装着車)(FF/8AT)
D4ボルボを辛口に 2015.10.02 試乗記 ボルボのエンジンを辛口に仕立てる性能向上ソフトウエアキット「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」に、ディーゼルのD4エンジン向けが登場した。ポールスターがモータースポーツのスパイスをひと振りすると、「S60 D4 R-DESIGN」の走りはどう変わるのだろうか。ディーゼル用性能向上キット
どうやら潮目が変わった、と皆さんも感じているのではないだろうか。ディーゼル乗用車の販売台数が全体に占める割合はまだまだ小さいけれど、先日、ボルボ・カー・ジャパンが新世代ディーゼル“D4”エンジンを搭載した「V40」から「XC60」までの主力モデル5車種を一挙に発売するという英断を下したことで、この流れはますます強い潮流になっていくはずである。
最新ディーゼルモデルで攻勢をかける姿勢を明確にしたそのボルボ・ジャパンは、息もつかせずディーゼルのD4とガソリンT5エンジン用のポールスター・パフォーマンス・パッケージを発売した。ポールスター・パフォーマンス・パッケージは、これまでガソリンターボのT4およびT6エンジン向けに用意されていた性能向上ソフトウエアキットだが、今回新たにガソリンのT5、およびディーゼルターボのD4エンジン用が追加設定された。同パッケージの内容は、エンジンやトランスミッションを制御する専用プログラムと、リアに装着される控えめなエンブレム、オーナーズブック(英語版)といったもの。ソフトウエアによるアップデート、あるいは昔でいうところのROMチューンのようなものだから、新車購入時だけでなく、後から装着することも可能である点が特徴で、さらにもちろん標準車とまったく同じようにメーカー保証も付く。同パッケージは昨年およそ1300台分も売れたという。国内販売台数の約1割ものカスタマーが装着したことになるから、なかなかの人気である。価格は作業工賃込みで18万8000円である。
ちなみにポールスター社(ポールスター・パフォーマンスAB)とは、1996年設立のレーシングスペシャリストで、長らくボルボのパートナーとしてツーリングカーレースで活躍、その後2009年から市販モデルのチューンアップソフトウエア・ビジネスにも進出し、つい先日(今年7月)ボルボの子会社として(レース部門を除いて)吸収されたという。