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第2回:事故の発生率が約6割も減少
「スバル・フォレスター」でアイサイトの実力を試す

「安心と愉しさ」の両立を支えるもの 2016.02.29 スバルのアイサイトを知る 試す<PR> 交通事故総合分析センター(ITARDA)のデータをもとにしたスバルの調査によると、アイサイト(ver.2)装着車はアイサイト非装着車に比べ、約6割も事故の発生率が低いという。最新の「アイサイト(ver.3)」を装備した「フォレスター2.0i-L EyeSight」に乗り、その実力を体感してきた。

“人の目”に着想を得たセンサー技術

フォレスターは、1997年に誕生したクロスオーバーSUVだ。現行はその4世代目となる。昨年マイナーチェンジを受け、静粛性や乗り心地がいっそう改善されて、上質な趣を持つクロスオーバーSUVへと進化を遂げている。
このフォレスターの走りを、スバル宣言で掲げられる「安心と愉しさ」という言葉に照らし合わせれば、アイサイトこそ安心を支える要だ。

アイサイトの特徴は、1999年に市販された前身の「ADA(Active Driving Assist)」の時代から、2つのカメラ(ステレオカメラ)を使って情報を入手することにある。当時の開発者は、「人間が目からの情報収集に9割近くを頼っていることから、映像を使って周辺状況を認識する装置をやろうと考えた」と、その発端を私に語った。

■スバルの予防安全[プリクラッシュセイフティ]| New SUBARU SAFETY

2008年にアイサイトとなって以降、世代を重ね、その最新仕様が今回試したアイサイト(ver.3)だ。技術的に前進した点は、ステレオカメラが刷新され、視野角と視認距離が約40%拡大、さらにカラー画像化されたことだ。
それによってブレーキランプの認識などが可能になったほか、逆光など環境条件の悪化における作動安定性も向上しているという。またこの世代からの新機能として、ステアリング操作のアシスト機能や、ATの操作ミスによる誤後進の抑制制御などが追加されている。

では、一つひとつ具体的にアイサイト(ver.3)の作動を体感してみよう。

→スバルの安全技術を紹介する「New SUBARU SAFETY」はこちら。

→第1回:アイサイト搭載車は最高ランク JNCAP予防安全性能評価の成果とこれから

 

「フォレスター」は1997年に誕生したスバルのクロスオーバーSUV。現行モデルは2012年に登場した4代目にあたり、2015年10月の大幅改良で、最新世代の「アイサイト(ver.3)」が採用された。
「フォレスター」は1997年に誕生したスバルのクロスオーバーSUV。現行モデルは2012年に登場した4代目にあたり、2015年10月の大幅改良で、最新世代の「アイサイト(ver.3)」が採用された。 拡大
「アイサイト」の前身となる運転支援システム「ADA」。ステレオカメラに加え、一時はミリ波レーダーもセンサーに用いられていた。
「アイサイト」の前身となる運転支援システム「ADA」。ステレオカメラに加え、一時はミリ波レーダーもセンサーに用いられていた。 拡大
第3世代に進化した今日の「アイサイト」。従来のシステムより、カメラの視野角と視認距離をともに40%拡大したほか、これまでモノクロだった映像をカラー化することで、情報の解析能力を高めている。
第3世代に進化した今日の「アイサイト」。従来のシステムより、カメラの視野角と視認距離をともに40%拡大したほか、これまでモノクロだった映像をカラー化することで、情報の解析能力を高めている。 拡大
<プロフィール>
御堀直嗣(みほり なおつぐ)

1955年東京生まれ。玉川大学工学部を卒業後、1978年より国内のフォーミュラレースに参戦。1994年にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始した。
 
<プロフィール>
	御堀直嗣(みほり なおつぐ)
	1955年東京生まれ。玉川大学工学部を卒業後、1978年より国内のフォーミュラレースに参戦。1994年にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始した。
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ステレオカメラ方式ならではの自然な車速制御

朝のラッシュ時間帯の混雑した道路で、早速「プリクラッシュブレーキ」の威力を体験した。危険を予測し、衝突を避ける機能である。渋滞気味の2車線道路で走行中、隣の車線のクルマが一瞬のすきを見るように割り込んできたのだ。あッと思うと同時にフォレスターは的確に減速し、車間を保った。先述したステレオカメラの視野角の広さを実感する場面だった。

次いでその機能を試したのは、「全車速追従機能付クルーズコントロール」である。これは車間距離を制御し、渋滞さえも快適にするクルーズコントロールであり、ステアリングホイールの右側スポークにあるスイッチを入れ、SETレバーを押し下げると作動が始まる。あとは、RES(+)/SET(-)レバーを上下させることで設定速度(40~114km/h)を決める。

アイサイト ついていく技術 全車速追従機能付クルーズコントロール

2リッターの排気量から148psを発生する自然吸気エンジンは、ロングストロークを生かした確かなトルク感でグンッと速力を増し、車速を設定速度に合わせていった。平日の首都高速は常にクルマの台数が多い。その流れの中で、見た目にもかなり遠くの先行車を捉える様子がマルチインフォメーションディスプレイに表示された。視認距離が約40%拡大された効果の表れだろう。早めに先行車を認識してくれることで、こちらの安心感も高まり、信頼感が強まってくる。

先行車との車間距離を、3段階の設定で最も短い間隔に維持しながら走行を続けてみた。交通量が多ければ、当然ながら、クルマの流れは速まったり遅くなったりする。その際、ミリ波レーダーのみをセンサーとして使う運転支援機能では、単純に距離の長短でクルマの加減速を行うため、その速度変化がやや唐突気味になることが多い。だが、ステレオカメラで前方を認識するアイサイトでは、加減速の様子も穏やかで自然な感触だ。

→スバルの安全技術を紹介する「New SUBARU SAFETY」はこちら。

→第1回:アイサイト搭載車は最高ランク JNCAP予防安全性能評価の成果とこれから

「フォレスター2.0i-L EyeSight」のインテリア。フォレスターではエントリーモデルの「2.0i」を除き、全グレードにサイドエアバッグとカーテンエアバッグが標準装備される。


	「フォレスター2.0i-L EyeSight」のインテリア。フォレスターではエントリーモデルの「2.0i」を除き、全グレードにサイドエアバッグとカーテンエアバッグが標準装備される。
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ステアリングホイールに装備される「全車速追従機能付クルーズコントロール」の操作スイッチ。前走車との車間距離は3段階で調整できる。
ステアリングホイールに装備される「全車速追従機能付クルーズコントロール」の操作スイッチ。前走車との車間距離は3段階で調整できる。 拡大
スバルの技術的特徴のひとつである水平対向エンジン。低く平べったい形状から、事故の際に乗員スペースに侵入するリスクが少なく、スバル車の衝突安全性能の高さに貢献している。
スバルの技術的特徴のひとつである水平対向エンジン。低く平べったい形状から、事故の際に乗員スペースに侵入するリスクが少なく、スバル車の衝突安全性能の高さに貢献している。 拡大
クルーズコントロールの作動状況は、メーター内の表示に加えてインストゥルメントパネル上部のマルチファンクションディスプレイでも確認が可能。減速時にブレーキが作動すると、自車を示すアイコンにもブレーキランプが点灯する。
クルーズコントロールの作動状況は、メーター内の表示に加えてインストゥルメントパネル上部のマルチファンクションディスプレイでも確認が可能。減速時にブレーキが作動すると、自車を示すアイコンにもブレーキランプが点灯する。 拡大

緊急時以外にも役立つ機能の数々

そのうえ、アイサイト(ver.3)は映像認識がカラー化されたので、先行車のブレーキランプを把握できるようになった。実際、まだ車間距離に変化が生じる前であっても、先行車のブレーキランプが点灯するとクルマが反応し、減速の準備に入った様子が伝わってくる。間もなく先行車との車間距離が縮み、速度を本格的に落としていくことになるが、自分自身が先行車のブレーキランプを認めたところから速度が落ちて車間距離を維持するまでの作動が、あたかも自分で操作したように実に滑らかなのである。

クルマが、ドライバーと一緒に前を見てくれているという安心感が、最も強まる場面だった。“人の目”が発端になったというADAの開発者たちが語った技術の核心が、アイサイト(ver.3)となって、さらに実感できる機能として進化を遂げたことを知る。

フォレスター2.0i-L EyeSightとともに体感するアイサイト(ver.3)の実力はまだ続く。
「アクティブレーンキープ」は、ステアリング操作を補助して安全運転を支援する機能であり、約65km/h以上の速度で自動車専用道路などを走行しているときに、ステアリングに操舵(そうだ)力を働かせ、車線逸脱を抑制する。
このステアリングアシスト制御が、実に穏やかに手のひらに伝わってくるのである。車線を逸脱しないようにという働きかけが、おせっかいと感じさせない絶妙の加減でもたらされる。運転の愉しさを損なわない配慮を感じさせた。

アイサイト はみ出さない技術 アクティブレーンキープ

そして一般道も含め、「警告&おしらせ機能」として、ふらつき(高速時・約60km/h以上)や車線逸脱(約40km/h以上)を検知すると、ピッという警告音とメーター内のインジケーターへの警告表示で注意を促してくれる。また、先行車の発進に気づかず停止したままでいると、やはり音と表示で知らせてくれる。
これらの注意喚起は、あらためてドライバーに「自分がクルマを運転している」という自覚を促す、クルマからの助言といえそうだ。

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→第1回:アイサイト搭載車は最高ランク JNCAP予防安全性能評価の成果とこれから

第3世代となって大幅に機能性が高められた「アイサイト」のステレオカメラ。既存のシステムと比べ、ユニットの小型化も実現している。
第3世代となって大幅に機能性が高められた「アイサイト」のステレオカメラ。既存のシステムと比べ、ユニットの小型化も実現している。 拡大
「アクティブレーンキープ」は、カメラによって走行車線の両側の区画線を認識し、車線からはみ出しそうになるとハンドル操作をアシストすることで車線逸脱を抑制する機能。65km/h以上の車速域で作動する。
「アクティブレーンキープ」は、カメラによって走行車線の両側の区画線を認識し、車線からはみ出しそうになるとハンドル操作をアシストすることで車線逸脱を抑制する機能。65km/h以上の車速域で作動する。 拡大
警告音とメーター内の表示で、ドライバーに先行車の発進を知らせる「おしらせ機能」。
警告音とメーター内の表示で、ドライバーに先行車の発進を知らせる「おしらせ機能」。 拡大
ふらつき運転や車線逸脱に対する警告も、メーター内のディスプレイに表示される。
ふらつき運転や車線逸脱に対する警告も、メーター内のディスプレイに表示される。 拡大

現実に起こりうるさまざま可能性を想定

このほか、アイサイト(ver.3)には、「AT誤発進抑制制御」と「AT誤後進抑制制御」がある。このうちAT誤発進抑制制御については、以前、テストコース上で体験させてもらった。前方の障害物がステレオカメラによって検視されることにより、間違ってアクセルペダルを踏み込んだとしても、警報音と警告表示で注意を喚起するうえ、エンジン出力を抑えて発進をゆるやかにする。
実際、かなり強くアクセルを踏み込んだ状態でも、クルマは輪止めを越えず、駐車位置にとどまった。

アイサイト 飛び出さない技術 AT誤発進抑制制御/AT誤後進抑制制御

そのうえで、なぜ、走らなくするのではなく発進を緩やかにする制御であるのかを開発者に問うと、万一踏切などでタイヤが線路と舗装の間にはまり込んでしまうような場合に、確実に脱出できる余力を残すためだという。
なるほど、現実に起こりうるさまざまな交通の場面で、全方位の安全を作り込んでいるスバルの開発姿勢を垣間見た思いがした。

ところで、アイサイトのほかに、さらにスバル車の安全・安心を高めてくれるのが「アドバンスドセイフティパッケージ」と名付けられた装備だ。車種により標準装備とメーカー装着オプションの区分けがある。試乗をしたフォレスター2.0i-L EyeSightには、オプション装着されていた。
機能は2つ。「アダプティブドライビングビーム」と「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」である。

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ATのシフトセレクターや、アクセルおよびブレーキペダルの操作ミスによる事故を予防する「AT誤発進抑制制御」。最新の「アイサイト(ver.3)」には、リバースギア選択時の急発進を予防する「AT誤後進抑制制御」も採用された。


	ATのシフトセレクターや、アクセルおよびブレーキペダルの操作ミスによる事故を予防する「AT誤発進抑制制御」。最新の「アイサイト(ver.3)」には、リバースギア選択時の急発進を予防する「AT誤後進抑制制御」も採用された。
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「アイサイト(ver.3)」には、後退時の制限速度を設定できる「後退速度リミッター」も用意されている。
「アイサイト(ver.3)」には、後退時の制限速度を設定できる「後退速度リミッター」も用意されている。 拡大
現行型「フォレスター」のタイヤサイズは225/60R17と225/55R18の2種類。すべてのグレードにおいて、「EBD(電子制御制動力配分システム)付4センサー4チャンネルABS」やビークルダイナミクスコントロールが標準装備となる。
現行型「フォレスター」のタイヤサイズは225/60R17と225/55R18の2種類。すべてのグレードにおいて、「EBD(電子制御制動力配分システム)付4センサー4チャンネルABS」やビークルダイナミクスコントロールが標準装備となる。 拡大

統計データに表される有用性

「アダプティブドライビングビーム」は、対向車や先行車を検知し、ハイビームの照射範囲を制御する。前方のクルマにまぶしさを与えることなく、常に明るい視野を確保するのが目的だ。
今回の試乗では、首都高速内のトンネルで、前方をより明るく見せてくれることによる安心を実感した。同時に先行車に近づいていく際のハイ/ロービームの切り替えが自然で、この機能が作動していることをあえて意識させられることはなかった。それほど、当たり前に機能してくれ、暗いトンネル内で安心をもたらしてくれていたのである。

SUBARU プロダクトムービー「アドバンスドセイフティパッケージ:アダプティブドライビングビーム」

「スバルリヤビューディテクション」は、いくつかの場面でそれぞれの機能が作動する。走行中に機能するのは死角車両検知と車線変更支援で、ドアミラーからは見えにくい後方車両の存在を、ドアミラーのインジケーターと警報音で知らせてくれる。さらに、その状態で車線変更をしようとウインカー操作を行うと、インジケーターが点滅し、さらに注意を促す。

後退時支援では、駐車場などからバックで出ようとした際、車両の左右後方から接近するクルマを検知し、左右のドアミラーのインジケーターを同時に点滅させるとともに警報音でドライバーに知らせてくれる。混雑した公共駐車場などでは周囲の様子をすべて確認するのは難しい場合があり、バックする際に安心をもたらしてくれるはずだ。

こうして一日試乗をして戻ってきたとき、変な肩こりや神経の疲れもなく、フォレスターの進化した快適性や高速での落ち着きある操縦性など、マイナーチェンジの成果を存分に愉しめた記憶だけが残った。スバル独創のステレオカメラでクルマがドライバーと一緒に前を見ていてくれるという、アイサイトが持つ人のぬくもりを感じさせる技術のおかげだ。

クルマの愉しさは、安心があってこそ満喫できるものである。スバルはこのほど、2010~14年にかけてのアイサイト(ver.2)装着車および非装着車の人身事故件数の調査を実施した。その結果、アイサイト装着車はアイサイト非装着車に比べ、車両同士の追突事故では約8割、対歩行者事故では約5割、調査対象全体では約6割、事故の発生率が低いことが証明された。このデータが、何よりアイサイトによる「安心と愉しさ」の両立を実証している。

(文=御堀直嗣/写真=荒川正幸、郡大二郎/動画=富士重工業)

→スバルの安全技術を紹介する「New SUBARU SAFETY」はこちら。

→第1回:アイサイト搭載車は最高ランク JNCAP予防安全性能評価の成果とこれから

「アダプティブドライビングビーム」は車速が約30km/h以上の速度域で作動。対向車や先行車を検知してハイビームの照射範囲を調整するほか、高速走行時には自動でハイビームとロービームを切り替える。
「アダプティブドライビングビーム」は車速が約30km/h以上の速度域で作動。対向車や先行車を検知してハイビームの照射範囲を調整するほか、高速走行時には自動でハイビームとロービームを切り替える。 拡大
「スバルリヤビューディテクション」の死角車両検知および車線変更支援は、自車後側方を走行するクルマを検知する機能。車線変更時の接触事故などの予防に貢献する。
「スバルリヤビューディテクション」の死角車両検知および車線変更支援は、自車後側方を走行するクルマを検知する機能。車線変更時の接触事故などの予防に貢献する。 拡大
後退時支援は、駐車場からバックで出る時などに、後側方から接近する車両を検知。ドアミラーのインジケーターと警報音で、ドライバーに注意を促す。
後退時支援は、駐車場からバックで出る時などに、後側方から接近する車両を検知。ドアミラーのインジケーターと警報音で、ドライバーに注意を促す。 拡大
2016年1月の富士重工業の発表によると、2010~2014年に国内で販売した車両(アイサイト搭載車24万6139台、非搭載車4万8085台)の人身事故件数について調査したところ、1万台あたりのアイサイト搭載車の事故発生件数は61件と、非搭載車より約6割少ない結果となった。特に車両同士の追突事故については、非搭載車より84%も少ないという。
2016年1月の富士重工業の発表によると、2010~2014年に国内で販売した車両(アイサイト搭載車24万6139台、非搭載車4万8085台)の人身事故件数について調査したところ、1万台あたりのアイサイト搭載車の事故発生件数は61件と、非搭載車より約6割少ない結果となった。特に車両同士の追突事故については、非搭載車より84%も少ないという。 拡大
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