ジャイアント・インパクト再び
マリオは行く先々でジャイアント・インパクトを発生させた。かつて『CAR GRAPHIC』と『NAVI』を川口の木造ボロアパートに全巻保存し、床が抜ける寸前に至らせた重度の自動車ヲタクは、欧州で見るもの感じるものすべてに震撼し嗚咽した。
あれから7年。あれだけの刺激を受ければ何かが変わるだろうと期待したが、彼はいまだ大進化の気配を見せていない。むしろ、よりスバルヲタク度を高め内に引きこもったように見える。ひょっとするとマリオにとって欧州自動車文化のジャイアント・インパクトはジャイアントに過ぎ、ショックでバクテリアに退化したのだろうか? 今後の突然変異に一縷の望みを託したい。
一方私は、思いがけず生涯2度目のジャイアント・インパクトに見舞われていた。それは、借りたレンタカーがたまたま「フォード・フォーカス エステート 1.6ディーゼル」(5MT)だったことによって発生した。
我々はこの、欧州自動車文化における吉野家牛丼(並)のようなクルマで、ドイツからオーストリア、イタリア、スロベニア、クロアチアを巡った。約1週間で走行距離は2000km余り。荷物満載のままニュルブルクリンク北コースまで走ったのである。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
-
NEW
レクサスES(マイナーチェンジモデル)
2021.4.19画像・写真トヨタがマイナーチェンジを施した「レクサスES」を上海ショーで発表。快適性や運動性能の改善、予防安全・運転支援システムの拡充などに加え、内外装のデザインにも手が加えられている。従来モデルとは異なるその意匠を、写真で紹介する。 -
NEW
トヨタbZ4X
2021.4.19画像・写真トヨタ自動車が、スバルと共同開発したSUVタイプの新型EV「bZ4X」を発表。セリングポイントのひとつとされている斬新なデザインのエクステリアや、開放的で自由度の高いインテリアを写真で紹介する。 -
NEW
第645回:ダイナミックマップがモビリティーを変える!? 現実空間と仮想空間をつなぐ高精度情報
2021.4.19エディターから一言道路のかたちを高精度な3次元データにまとめたダイナミックマップ。現在、この「機械が読む地図」がモビリティー業界で注目を集めている。自動運転の実用化にもつながるとされる、キーテクノロジーの可能性を探った。 -
NEW
ルノー・メガーヌ ルノースポール(FF/6AT)【試乗記】
2021.4.19試乗記ルノー自慢のホットハッチ「メガーヌ ルノースポール(R.S.)」がマイナーチェンジ。トップモデル「R.S.トロフィー」譲りの高性能パワーユニットと「シャシースポール」と呼ばれる足まわりが織りなす新たな走りを、ワインディングロードで味わった。 -
NEW
国内デビューがみえてきた! 新型「スバル・アウトバック」はここに注目
2021.4.19デイリーコラムスバルの新型クロスオーバーSUV「アウトバック ウィルダネス」が米国でデビュー。その一方で、かの地で先行発売された新型「アウトバック」の国内販売がみえてきた。これら2モデルの注目すべきポイントとは? -
ポルシェ718ケイマンGTS 4.0(前編)
2021.4.18池沢早人師の恋するニューモデル漫画『サーキットの狼』の作者、池沢早人師が今回試乗するのは、ポルシェの2シーターミドシップクーペ「718ケイマンGTS 4.0」。4気筒版の「GTS」に対し35PS増しとなる、最高出力400PSの4リッター水平対向6気筒NA+6段MTの印象は?