「クルミの殻」がもたらすアドバンテージ

トーヨータイヤが独自技術として採用を続けてきた、スタッドレスタイヤへのクルミ殻の配合。それは、この最新のモデルでも引き続き行われている。

率直なところ、いまだに他社が追随してこないことを考えれば、それは“必須”のテクノロジーとはいえない事柄でもあるはずだ。
それでもこのブランドが、かたくなにそこにこだわり続けるのは、当然そこに固有のメリットを見いだしているから。氷の表面を物理的に引っかくと共に、殻が抜け落ちた後の穴が吸水性を発揮し、滑りの原因となる“ミクロの水膜”を取り除いてグリップ向上に役立つという実際上の効果。さらに加えて、とかく専門的になりがちなスタッドレスタイヤのテクノロジーの中にあって、「クルミの殻」という誰もが知る身近な硬い物質を採用する事がもたらす、イメージの分かりやすさにも理由があるに違いない。

トレッドに採用されたのは、「NEO吸着ナノゲルゴム」と名付けられたコンパウンド。その素材に、天然由来成分で自身が親水性を備えた「NEO吸水カーボニックセル」が新配合されたことで、従来アイテムに対して前出のミクロの水膜を取り除く効果が高まったという。
従来品に対して一新されたトレッドパターンは、路面踏み込み時のサイプ閉じを抑え、除水とエッジ効果の向上を狙った「3Dサイプ」や、ブロック同士が支え合うことで高い制動性や旋回性の確保を狙った「コンビネーション・ブロック」などが特徴だ。 

アップダウンのある外周路を走る「トヨタ・クラウン」。
アップダウンのある外周路を走る「トヨタ・クラウン」。 拡大
今回はミニバン用のスタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH MK4α(ウィンタートランパス・エムケーフォー アルファ)」にも試乗。もちろん、こちらのタイヤにも「クルミの殻」が使われている。
今回はミニバン用のスタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH MK4α(ウィンタートランパス・エムケーフォー アルファ)」にも試乗。もちろん、こちらのタイヤにも「クルミの殻」が使われている。 拡大
「オブザーブ・ガリットギズ」のトレッドパターン。路面に接地した際に、溝や穴がふさがったりしないよう配慮したり、ブロック同士が支えあうことで過度な変形を防ぐようにしたりと、さまざまな工夫が施されている。
「オブザーブ・ガリットギズ」のトレッドパターン。路面に接地した際に、溝や穴がふさがったりしないよう配慮したり、ブロック同士が支えあうことで過度な変形を防ぐようにしたりと、さまざまな工夫が施されている。 拡大
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