「買い替えない」という選択肢はナシ

私は単刀直入に尋ねた。
「なぜ買い替えたの?」
「それは、みんなの目というのがありますから。458イタリアに乗り続けてると、『なんで?』って言われちゃうんですよ」

みんなとは、“最新のフェラーリに乗る人の会”の皆さまである。別にそういう名前の会ではないが、実質的にそのような感じの会なのだそうだ。
「別に458がダメなわけじゃないですし、というか本当に素晴らしいクルマだったんですけど、買い替えないっていう選択肢はなかったですね。だって僕、まだフェラーリたったの3台目ですし」

A氏が初めてフェラーリを買ったのは4年前の458イタリア(新車)が最初だった。続いて買い出し用(?)に「フェラーリ・フォー」を購入(新車)。そしてこの度、458から488GTBに買い替えた(新車)。

なるほど、である。

クルマを買うのが趣味。
    ↓
フェラーリは下取りがいいので、買い替えるのが結構簡単。
    ↓
新型が出たら買うに決まってんじゃん。だってまだ3台目だし、もっともっとたくさん買いたいんだよぉ!

この単純極まりない三段論法だったのだ!

この三段論法は、最後の「だってまだ3台目だし」が「だってまだ10台目だし」になっても、それほど大きくは変わらないと推測される。なんせ私ですら10台買ってますから。

大乗フェラーリ教では、「フェラーリであればすべて善し」と説くはずだが、最近は「488GTB」以外という但し書きがつくようである。


	大乗フェラーリ教では、「フェラーリであればすべて善し」と説くはずだが、最近は「488GTB」以外という但し書きがつくようである。
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筆者が“脂身”と表現する、「488GTB」のエアインテーク
筆者が“脂身”と表現する、「488GTB」のエアインテーク 拡大
「488GTB」のゴールドのブレーキキャリパー。
「488GTB」のゴールドのブレーキキャリパー。 拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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