フェラーリを買うという絶頂

やはり、フェラーリを買うというのは、お買い物として地上最強クラスに気持ちいいのである。買うだけでイッてしまうくらいの絶頂なのだ。その魔力は、「フェラーリは自然吸気に限る!」とか、「ピニンファリーナじゃないし、整形ブスだ!」といったオタク理論をはるか高高度で超える。

一方で私が488を敵視し続けているのは、
理由その1)もう逆さに振ってもカネがありません。
理由その2)冷静に見れば造形の美しさで458より劣るし、速いだけで走りの快楽度も落ちてるっしょ? つまりコストパフォーマンスが悪いっしょ!?

この2点に集約される。何よりコスパが決定的な問題である。

私は再度A氏に問いを発した。
「私はさ、回転ずしやコンビニスイーツの、『この値段でこのうまさ!』ってのが好きで、クルマに関しても『この出費でこの快楽!』ってのを重視してるんだけど、そういうのはないの?」
「うーん、僕はそれよりも、有名なすし屋で食べてる自分が好き、っていうタイプかもしれないですね~」

再びなるほど!

あっちの回転ずしなら断然安くて結構うまいとわかっていても、こっちのセレブ御用達すし屋で食って大将と顔馴染みになった方が価値がある。そういうことだったのか! まさに下流社会vs富裕層ビジネスの構図。いやもちろん458が回転ずしで488が有名すし屋というわけでは断じてありません。

(文=清水草一/写真=清水草一、池之平昌信)
 

いい時計を買うのも、かなり気持ちいいようだ。


	いい時計を買うのも、かなり気持ちいいようだ。
	拡大
筆者は回転ずしのコストパフォーマンスの高さに惹(ひ)かれている。
筆者は回転ずしのコストパフォーマンスの高さに惹(ひ)かれている。 拡大
筆者が最も感動した、コンビニの『とろ~りダブルシュークリーム』。105円でこのうまさ! あり得ない!
筆者が最も感動した、コンビニの『とろ~りダブルシュークリーム』。105円でこのうまさ! あり得ない! 拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

あなたにおすすめの記事
新着記事