実はコスパ重視の節約志向 

フィアット・クーボ 1.3マルチジェットは小排気量ディーゼルで、ズバリ吉野家牛丼(並)のつもりだったが、フィアット製1.3ディーゼル(ユーロ5)は2000rpm以下のトルクが薄く、実は鶏のささ身だった。平均燃費はリッター19kmと実に健康志向ながら、牛丼用には脂身が足りず、半年で買い替えとなった。

続いて購入したのは、45万円のプジョー406スポーツだ。走行12万kmとは思えぬしっかりした走りに感動したものの、たまたま取材先で266万円の先代BMW 335iカブリオレ(走行約6万4000km)に出会い、衝動買いと相成った。

実は不肖ワタクシ、BMWを買ったのはこれが初めてで、BMWの4座オープンが醸し出す凄(すさ)まじいエリート感にシビれまくった。屋根を開けて首都高を流すと、周囲のクルマが全部チンケな小市民に見える! こっちは200万円台でBMWのオープンだぜ!? 通りすがりのオッサンに「これ、1000万くらいすんのかい?」って言ってもらえるんだぜダッハハハハハハ!

フェラーリ様は雲上界のおクルマなので、周囲のクルマと比べる感覚は一切湧かないが、BMWは一般社会の頂点近くにある。それを乗り回しつつ、払ったのはプリウスと同じくらいの金額という事実に、ものすごい快楽を感じた。

私について、高級車以外興味がない人間のような誤解があるが、事実はまったく異なる。ものすごくコスパにうるさい節約志向なのだ。実際、フェラーリとランボ(合計11台)を除くと、300万円以上のクルマを買ったことは33回中3回しかない。新車価格で300万円以上のクルマが欲しくなった時は、300万円以下になるのをじっと待つ! 鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。BMW 335iカブリオレがまさにそれだった。

「フィアット・クーボ 1.3マルチジェット」
「フィアット・クーボ 1.3マルチジェット」 拡大
「プジョー406スポーツ」
「プジョー406スポーツ」 拡大
「BMW 335iカブリオレ」(写真=池之平昌信)
「BMW 335iカブリオレ」(写真=池之平昌信) 拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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