ダイハツ・ミラ イースX(FF/CVT)【試乗記】
シンプルで、満足。 2011.10.24 試乗記 ダイハツ・ミラ イースX(FF/CVT)……99万5000円
話題の新型軽「ダイハツ・ミラ イース」に試乗。自慢の燃費性能から走りまで、その実力をリポートする。
ホントにナンバーワン
10・15モードで32.0km/リッター、JC08モードで30.0km/リッター。ハイブリッドを除くガソリン車トップの燃費をうたうのが、「ミラ イース」である。勝手に上を除くな! と言いたくなるのは、マラソンなんかの“日本人トップ”という言い回しに似ているが、軽は価格帯が違うのだからカンベンということか。実際、ミラ イースは「ミラ」を名字に持つ派生シリーズのなかではいちばんお手頃な“ミラ安イース”でもある。
さて、まず燃費の報告から。主力グレードの「X」(99.5万円)で都内、高速、山道、一般道をひととおり走ったトータル250kmの成績は、満タン法計測で20.4km/リッターだった。このとき、車載コンピュータの燃費表示は19.6km/リッターだった。ちょっと前に試乗した「マツダ・デミオ13-SKYACTIV」(10・15モード30.0km/リッター)は20.0km/リッターをわずか割り込んだから、非ハイブリッドのガソリン車ナンバーワンという触れ込みは間違っていないようである。
しかし、国交省お墨付きの燃費審査値とは相変わらず開きが大きい。最近の燃費トップグループはモード燃費で「30.0km/リッター」という数値がキーワードになっている。これまで使われてきた10・15モード燃費などは、ぼくなんか長年の経験で「話半分」と理解しているが、一般の消費者は違う。「リッター30.0kmと宣伝しているから買ったのに、ぜんぜんそんなに走らないじゃないか!」とクレームをつけるお客さんが最近増えているらしい。当然だ。いわゆるカタログデータを実用燃費にもっと近づける方法を国交省と国産メーカーは真剣になって考えるべきだと思う。