266万円でセレブ感満点!

購入したディーラーに修理を依頼したところ、「トルコンATのロックアップクラッチが滑っている状態」と判明し、ATオーバーホールを行うという。そーか、トルコンが滑ってて加速が悪かったのか。

自腹なら100万円近くかかるところ、アプルーブドカーにつき修理はタダ! さすがアプルーブドカー! すげえ! ドイツ車買うならアプルーブドカーだネ! だって仮病じゃなくマジで壊れるから!

修理に約1カ月。帰還後は加速も改善していた。いよいよ本物のスーパーエリート号である。乗り心地対策は、手っ取り早くランフラットタイヤを「ブリヂストン・レグノ」に替えてディープな世界へ。いきなりマシュマロのようにフワフワになった。

266万円ながら、周囲の見る目は完全にセレブ様だ。特にオープン状態では無敵。サービスエリアでは見知らぬ家族が「カッコいいねコレ」と言っているのが聞こえる。駐車場でバリオルーフを開閉していたところ、通りすがりのジジイが腰を抜かし、「はぁ~。コレは1000万円くらいするのかい?」と尋ねる。まさに大勝利である。

が、コーナーで踏ん張りが利かない。マシュマロタイヤのせいではなく買った時からだった。この不安感はなんだろう。サスがヘタッっているのか。ヘタり切った感じではないが微妙に腰砕けになる。サスも替えなきゃダメなのか? まいーや、ゆっくり流してれば! 
最近とあるエンジニア氏に聞いたところ、BMWは非常に早期(ストローク10mm以下?)でバンプラバーに当て、サスペンション機能の一部として使っているとか。よってバンプラバーの初期の当たりをとってもソフトにしているが、その分耐久性がない。5万kmでヘタる。そういうことであった。今となっては確認のしようもないが、言われてみればそんな感触ではあった。

激安中古BMWは、イタフラ&国産車とはまるで違う、理想主義的な秘密兵器感(ただし耐用年数超え)に満ちていたのであった。

(文=清水草一/写真=清水草一、池之平昌信)

第13回:鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス(その1)
第15回:鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス(その3)
第16回:鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス(その4)

オープン状態のスーパーエリート号。
オープン状態のスーパーエリート号。 拡大

スーパーエリート号で歓喜のポーズをキメる筆者。


	スーパーエリート号で歓喜のポーズをキメる筆者。
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セレブ感満点につき、美女の撮影にも活用された。
セレブ感満点につき、美女の撮影にも活用された。 拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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